医学研究における利益相反問題ーー日米比較の視点からーー
Project/Area Number |
19730091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
New fields of law
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三瀬 朋子 東大, 法学(政治学)研究科(研究院) (50436507)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,710,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2008: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 利益相反 / 医学研究 / 英米法 / 医事法 / 産学協同 / 生命倫理 / インフォームド・コンセント / ソフトロー |
Research Abstract |
1.本研究の目的は「医学研究における利益相反問題」につき採るべき法政策を探ることである。 2.本年度の成果の中心は、『医学と利益相反-アメリカから学ぶ』と題する書物を刊行したことである。本書は、産学協同がすすめられる中、新しく登場した医師の利益相反の問題に対するアメリカ社会の対応の経過と意義につき、その長短両面から分析を試みたものである。2007年1月に東京大学博士論文審査を通過した論文に、加筆修正を加え、日米の新しい動きにつき情報と考察を加えた。 3.わが国でも類似の問題が報じられ(たとえば「インフルエンザ治療薬「タミフル」の輸入販売元から、厚生労働省研究班の大学教授が多額の寄付金を受け取っていた」との報道(朝日新聞2007年4月24日朝刊))、厚生労働省がルール作りを目指してワーキンググループを立ち上げた。わが国でも医学研究の文脈における利益相反の問題への対応の必要性が高まっており、その点からも本研究のテーマ、本年度の活動には意義があると考えている。 4.日本生命倫理学会総会にて「利益相反」部会にて報告、ディスカッションに参加した。また、上記書物の内容につき複数の研究会、および個人的インタビューにて、日米の専門家(法学者、政治学者、弁護士、医師、薬学者、製薬関係者など)と意見交換を行った。 5.医学研究における利益相反問題に、具体的に「法」で対応するべきなのか、それとも専門家団体の自主規制によるべきなのかにつき、分析の一貫として、ドイツの憲法学者が自主規制の長短を分析した論文を翻訳した。 6.わが国の医事法のさまざまなテーマにつき研究する「医療における情報と倫理と法」研究会(樋口範雄教授主催)に参加し、その成果の一部として、『医療の法律相談』と題する書物の執筆陣に加わる機会を得た。(医療水準についてと褥瘡をめぐる裁判についての箇所を担当した)
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)