• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

自閉症児における自己表現支援のためのデジタルテキストの開発とその評価

Research Project

Project/Area Number 19908016
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 特別支援教育
Research InstitutionKyoto University of Education

Principal Investigator

中川 宣子  Kyoto University of Education, 附属特別支援学校, 教諭

Project Period (FY) 2007
Project Status Completed (Fiscal Year 2007)
Budget Amount *help
¥740,000 (Direct Cost: ¥740,000)
Fiscal Year 2007: ¥740,000 (Direct Cost: ¥740,000)
Keywords自閉症児 / 自己思考表現支援 / デジタルテキスト
Research Abstract

本研究の目的は、自閉症児における自己思考の表現を支援するためのデジタルテキストを開発することであった。そこでまず、特別支援教育に携わる現場教師3名により、対象生徒5名の興味・関心について、日々の授業を通してアセスメントした。次に、ここで得られた情報に基づいて、デジタルテキストで使用するテーマを協議した。協議の結果、生徒が実際に活動を行った単元・題材(宿泊学習、運動会、学校祭…など)10項目を本デジタルテキストのテーマとして選択した。続いてこれらのテーマに関連する写真やイラストを収集し、その中から各テーマ毎に5種類の素材を選択した。各素材を、Micro-soft社:power-pointによって編集し、1テーマにつき写真(イラスト)5枚、計10テーマ、計50種類の教材によって、「視覚デジタルテキスト」とした。「視覚デジタルテキスト」の実施は、週1回70分間の「国語」の授業の中で行った。生徒はまず、本時のテーマを聞き、デジタルテキストを活用して自己の思考をパソコン上に打ち込むという学習設定と、同テーマのもとで手書き(或いは口頭)表現するという学習を設定し、それぞれの学習設定における表現語彙数の比較によって、「視覚デジタルテキスト」の学習効果を評価した。
結果、5名中4名の生徒に「視覚デジタルテキスト」を活用した場合の方が表現語彙数が増加するという結果が得られた。中でもA児は、1テーマにつき、手書き・口頭による表現語彙数が、最小1語〜最大5語であったのに対し、デジタルテキスト活用の場合には、最小5語〜最大15語という増加が見られた。他の生徒も同様に、1語〜7語の増加が見られた。また彼らに共通した学習態度として、「視覚デジタルテキスト」活用時の方が、学習に取り組む時間が長く、教材に向かう集中度も高いという姿が見られた。生徒にとって「視覚デジタルテキスト」は、興味・関心の高い教材であるといえ、思考表現の成果のみならず、学習意欲の継続、向上にも効果があると考えられる。
今後も、自己表現支援教材の一つとしての「デジタルテキスト」を開発していきたいが、本研究で取り上げた視覚素材と併用して、聴覚素材を取り入れたデジタルテキストの開発に着手する必要があると考えられた。これは、彼らの生活を見直したとき、彼らの触れる情報は、視覚素材のみならず、聴覚素材である機会が多い。自閉症児の特性にあげられる視覚優位を活用した視覚素材と、これに対する聴覚素材との両面をデジタルテキストに取り入れることによって、彼らの生活全般における自己思考表現を支援するための学習教材の充実が考えられる。

Report

(1 results)
  • 2007 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2008

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 自閉症児における自己表現支援のためのデジタルテキストの開発2008

    • Author(s)
      中川 宣子
    • Journal Title

      京都教育大学附属教育実践総合センター教育実践研究紀要 第9号(印刷中)

    • Related Report
      2007 Annual Research Report

URL: 

Published: 2007-04-01   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi