Project/Area Number |
19923008
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
医学Ⅰ(薬学)
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
祝 千佳子 Kyoto University, 医学部附属病院, 薬剤師
|
Project Period (FY) |
2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥760,000 (Direct Cost: ¥760,000)
Fiscal Year 2007: ¥760,000 (Direct Cost: ¥760,000)
|
Keywords | 分子標的薬剤 / 肺がん / EGFR変異 |
Research Abstract |
ゲフィチニブは上皮成長因子受容体(EGFR)に対する分子標的薬剤であり進行非小細胞肺癌に対して認可された。これまでの報告で女性、非喫煙者、腺がん、東洋人で効果の高いことが明らかになっている。一方、致死的副作用である急性肺障害の発生メカニズムは明らかにはなっていないが、リスク因子に関して報告が行われつつある。本研究では安全なゲフィチニブ投与に薬剤師として貢献することを目的として、詳しい患者背景を解析し、副作用、効果に影響を与える因子を解析した。2002年から2006年までに京都大学医学部附属病院呼吸器外科でゲフィチニブを投与された104例を対象とし、副作用発現頻度と時期、臨床効果についてカルテ及び副作用チェックシートを用いて調査を行った。全104例における奏効率は31.7%、EGFR変異あり22例:86.4%、変異なし7例:0%であった。急性肺障害の頻度は10.2%(EGFR変異例には急性肺障害なし)であった。急性肺障害発症率に有意差を認めたのは、EGFR変異:あり0%vsなし28.6%(p<0.01)、効果:CR+PR0%vsPD13.2%(p<0.05)、PS:0或は15.8%vs2以上27.8%(p<0.005)であった。その他の副作用としては、発疹(54%)、掻痒(31%)、下痢(26%)等が見られたが、Gradel-2の軽度なものがほとんどであった。肝機能障害についてはGrade3以上が25.9%に発現、投与後6-12ケ月後に初めて起こる場合が19%あった。また長期投与例(365日以上最長1724日;2006年12月31日現在)は25例(EGFR変異あり:12例、不明:13例)であり、そのうち10例(40%)でGrade3以上の肝機能障害を経験していたが、ゲフィチニブの一時休薬、減量等により肝障害にて服用が中止された症例は認めなかった。
|