Project/Area Number |
19925002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
医学Ⅲ(臨床医学)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
伊井 亜佐美 Shinshu University, 医学部附属病院, 技術系職員
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥750,000 (Direct Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2007: ¥750,000 (Direct Cost: ¥750,000)
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Keywords | ABI / TBI / 負荷 |
Research Abstract |
【背景、目的】食生活の欧米化や高齢化などに伴い動脈硬化性疾患は増加しており、その指標としてABIが用いられる。糖尿病や透析例ではABIが正常でもTBIが低下している例があり、TBIは末梢動脈閉塞性疾患の早期発見、診断に有用とされる。しかし簡便で再現性に優れているとはいえ測定条件により値が変動するため注意を要する。今回、ABI,TBIにおいて、運動・寒冷が及ぼす影響につき検討した。 【方法】対象は健常者。(1)運動負荷(n=20)はトレッドミルを使用。(2)寒冷負荷は4℃の冷水にて両足首以遠を1分間冷却。ABI測定群(n=20)とTBI測定群(n=13)に分けた。 【結果】(1)運動負荷では、直後にABIの有意な低下を認めた(p<0.05)。(2)寒冷負荷では、直後にABIの有意な上昇を認め(p<0.05)、逆にTBIは有意な低下を認めた(p<0.05)。 【考察】(1)運動負荷後には足関節血圧・上腕血圧ともに上昇を認めたが上腕の血圧増加率が高くABIは低下したと考えられる。末梢性動脈閉塞性疾患では虚血のために運動負荷による足関節血圧の低下がみられるとの報告がある。今回ABIの低下は認めたが足関節血圧の低下は認めなかったことより運動負荷による足関節血圧低下の有無は診断上重要であるといえる。(2)寒冷負荷後、上腕血圧は変化しなかったが、足首血圧は上昇・足趾血圧は低下し、そのためABIは上昇・TBIは低下を認めた。足の寒冷により低下した足趾の血流を補うために、足首までの血流が反応性に増加したためと考えられた。 【結語】ABI・TBI測定において再現性のある値を得るためには安静と保温が重要であると考えられた。
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