Project/Area Number |
19H00026
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1150:Law, political science, economics, business administration, and related fields
|
Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
FUKUMASU Takayuki 奈良県立医科大学
|
Project Period (FY) |
2019
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
|
Budget Amount *help |
¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2019: ¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
|
Keywords | 公立大学 / 地域医療 / 独立行政法人化 |
Outline of Final Research Achievements |
本研究は、事例として、奈良県唯一の医学部と、992床の大学病院を有する奈良県立医科大学(以下、奈良医大)の地方独立行政法人化が、周辺の公立病院を中心とする地域医療にもたらした影響について考察を加えたものである。 今回、法人化後の奈良医大を取り巻く傾向について、地域性が異なる地域と比較するため、近年造られた都市域とその中核となる医科大学を全国から2地域選んだ。対象地域は、都市形成と大学運営の形態等を考慮し、筑波研究学園都市と筑波大学(国立)、北九州学術研究都市と産業医科大学(私立)とした。検証の結果、これらの地域にも、程度の差はあるが、奈良医大と同様の変化があることが分かった。
|
Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
国立大学の法人化とともに、平成16年度から始まった公立大学の法人化の動きは、財政基盤の弱い自治体を設立団体とする公立大学にとっては、最小限の運営費交付金しか交付されないという避けがたい結果をもたらした。その中で、奈良医大は、不足する大学運営費を賄うため、収益部門となる附属病院からの一層の収益強化を求められることとなった。 大学病院が収益を求めれば、その周辺地域から強力に患者を集めることになり、大学病院の患者が増える反面、周辺の公立病院は、患者が減り経営悪化につながっていく。 これは、地域医療の課題として、単なる公立・公的医療機関の再編・統合だけでは解決できない要素があることを示している。
|