Project/Area Number |
19H01200
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01040:History of thought-related
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
小関 武史 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (70313450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深貝 保則 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 名誉教授 (00165242)
玉田 敦子 中部大学, 人文学部, 教授 (00434580)
坂本 貴志 立教大学, 文学部, 教授 (10314783)
武田 将明 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10434177)
松波 京子 名古屋大学, 経済学研究科, 招へい教員 (10717119)
川名 雄一郎 東京経済大学, 経済学部, 准教授 (20595920)
長尾 伸一 名古屋大学, 経済学研究科, 名誉教授 (30207980)
屋敷 二郎 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (30293145)
福島 知己 帝京大学, 経済学部, 准教授 (30377064)
福田 名津子 松山大学, 人文学部, 准教授 (30456305)
逸見 竜生 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (60251782)
坂倉 裕治 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (60318681)
隠岐 さや香 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (60536879)
飯田 賢穂 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 研究員 (90806663)
長谷川 拓彌 名古屋大学, 経済学研究科, 助教 (70964972)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2019: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
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Keywords | 啓蒙 / 言説分析 / 手稿 / デジタルアーカイブ / 西洋古典籍 / 書誌学 |
Outline of Research at the Start |
18世紀西洋の啓蒙は、科学、技術から政治思想に至る広範な領域で、19世紀以後の知の原型を与えたと考えられてきた。また20世紀後半以後の「近代」批判に対しては、啓蒙の現代的意義が主張されてきた。他方近年の啓蒙研究は、膨大な資料の丹念な発掘と読解、あるいはデジタル化などの新技術に基づき、当時のテクストを時代の文脈の中に位置づけ、多様で複雑な知の在り方を明らかにしてきたが、現代思想における近代批判や啓蒙の再評価に応える統一的な像を提起するには至っていない。本研究は啓蒙研究の現段階の方法と成果を総合し、「浮動する知の境界」という視点から多方面の貴重資料の分析を行い、啓蒙の知の総合的な解釈を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、西洋古典籍のモノとして価値に注目し、18世紀西洋の公共的な知の固有性を解析することである。新たに若手の研究分担者1名を迎え入れ、16名体制で2022年度の研究に臨んだ研究代表者・研究分担者は、①主体の複数性、②公的言説と私的言説の境界の不確定性、③正統化された言説と知の地下水脈の相互浸透、④現実とフィクションの境界の流動性、⑤「ヨーロッパ」という自己と他者の境界の確立、⑥知の分節化と脱境界性、という6点にわたって個別の研鑽を積んだ。 それら個別研究と並行する形で、共同研究として2022年12月3日にオンライン形式でシンポジウム「国内所蔵の西洋古典籍をいかに活かすか ―早稲田大学図書館所蔵コルヴェア文庫所収の貴重書を中心にー」を実施した(一橋大学社会科学古典資料センターとの共催)。コルヴェア文庫は早稲田大学が所蔵する大型コレクションで、15世紀から19世紀に及ぶ、政治、経済、哲学に関わるフランス語の古書籍や掲示物など約1万点から構成されている。それらの西洋古典籍を中心としつつ、国内に所蔵されている貴重書の有効活用に向けた研究事例を紹介した。研究者だけでなく図書館職員の参加が多く得られたことは、本研究課題が大学図書館の需要に応えていることの証左と言える。このシンポジウムの成果は、一橋大学社会科学古典資料センターのStudy Seriesの一冊として、2023年度中に公刊される予定である。 時期は前後するが、2021年に本研究が主催したシンポジウムの成果報告として、2022年9月にStudy Series, No. 80を刊行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
その他に、2022年度中に英仏の研究者をまじえた国際会議を実施する予定だったが、研究者の招聘が叶わず、計画を中止せざるを得なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に実施できなかった国際会議の埋め合わせとして、補助金の一部を2023年度に繰り越し、研究代表者が2023年7月に国際学会に参加して西洋古典籍のデジタル利用について研究発表と情報交換を行う。 本研究課題の遂行を通じて、書誌学に裏打ちされた思想史研究が研究者にとっても図書館職員にとっても重要であるという手応えを得られた。本研究課題を発展させる形で、四年間の共同研究で培った知見と人脈を活かして、科研費等の研究資金の獲得に努める。
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