Project/Area Number |
19H01243
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02040:European literature-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
安達 大輔 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 准教授 (70751121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 愉 明治大学, 文学部, 専任講師 (00816556)
小川 佐和子 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (90705435)
神竹 喜重子 東京藝術大学, 大学院音楽研究科, 研究員 (70786087)
越野 剛 慶應義塾大学, 文学部(日吉), 准教授 (90513242)
斎藤 慶子 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 特任講師 (20805832)
鳥山 祐介 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (40466694)
番場 俊 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (90303099)
平松 潤奈 金沢大学, 外国語教育系, 准教授 (60600814)
乗松 亨平 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (40588711)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | メロドラマ / ロシア・ソ連 / 文化史 / 共感・アイロニー・ショック / 感情・情動・身体 / 共感 / アイロニー / ショック / 身体 / 感情・情動 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、ロマン主義文学以降現在までのロシア・旧ソ連文化におけるジャンルを横断した包括的・総合的なメロドラマ研究を行う。ジャンル班(文学)/ジャンル班(文学以外)/テーマ班の三班に大きくわかれ、相互に協力しながら研究を進める。ジャンル班(文学)はロシア・旧ソ連文学におけるメロドラマ的想像力を時代区分に従って研究する。ジャンル班(文学以外)は演劇、バレエ、オペラ・オペレッタ、映画、商業文化からなり、専門の研究者が19世紀から現代までカバーする。以上に加えてジャンル横断的に研究するテーマ班(「革命とメロドラマ」「ソ連期から現代のメロドラマ」)を設け、多角的に分析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究4年目は、①研究方法の確認と見直し②研究成果の取りまとめと国内外での発信③国内外での補足的な資料調査の3点を軸に研究を進めた。 ①新型コロナウイルス感染症拡大に続き、2022年2月にロシアのウクライナ侵攻が起こった。ロシア・スラブ文化研究に根本的な見直しを迫る事態であり、研究代表者の所属先である北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター(以下SRC)で昨年度末に開催された緊急セミナーを出発点として、侵攻開始1年後の2023年3月にやはりSRCで開催された国際シンポジウムに至るまで、各科研メンバーがそれぞれこれまでの研究内容と現状、今後の研究方針の見直しを行った。 ②昨年度のICCESSでのパネルの内容を発展させ、2022年8月に海外から研究者13名(うちオンライン参加2名)を招へいしてSRCで国際会議を開催、成果をもとに英語論集の編集を進めた。また同じく昨年度SRCで開催した公開講座をもとに、ロシア・旧ソ連以外の地域(特に東アジア)の研究者も加わり地域間比較に重点を置いた論集を日本語で刊行する計画を前年度から進めていた。しかし今年度慎重な見直しを重ねた結果、この出版計画を実現するには別プロジェクトでの継続発展が必要であり、本研究課題の枠内では、日露の文化交流に絞って英語で成果発信した方が学術的達成と国内外のインパクトの両面でより大きな成果が期待できると判断し、有力学術誌での特集企画の実現に切り替えて計画を進めた。2023年3月にはロシア・ソ連映画研究の世界的権威Bulgakowa教授(マインツ大学)を招へいして共同研究を行い、英語での成果発信への準備を強化した。 ③これまでに海外での必要な調査研究が不足していることは否めず、特にロシアでの調査は当面見通しが立たない状況である。この状況に対して個々の科研メンバーが資料調査で不足している点を確認するとともに、代替となる地域・機関での資料調査が可能かを検討した上で対応を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大の影響が落ち着きを見せ始めたことを受けて対面での研究集会開催が可能となり、コロナ禍の時期に飛躍的に利便性が増したオンライン開催を併用することで、今年度は国際研究集会を12件開催することができた。この面では、当初計画にはなかった2023年3月のBulgakowa教授の招へいとそれに伴う京都・札幌・東京での国際研究集会の開催をはじめ、研究実施計画を上回る成果が質量ともにあった。また二つの大きな国際研究集会(国際学会ICCEES及びSRC夏期国際シンポジウム)を背景とした英語論集の編集も順調に進んでいる。前年度に企画した地域間比較の日本語論集については、英語の有力学術誌での日露の文化交流に関する特集企画に切り替えることで、本研究課題の枠内でより実現の可能性が高く、国内外のインパクトの大きいであろう計画へと見直すことができた。新型コロナウイルス感染症拡大の影響による資料調査の不足や、ロシアのウクライナ侵攻の影響に対しては、可能な限りの対応をとることができたが、次年度でも引き続き対応を検討する必要のある重要課題として残っている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる研究5年目は、①前年度までの研究内容の整理と総括②研究成果の国内外での発信③今後の共同研究へ向けたネットワーク構築の3点を軸に研究を進める。 以上を達成するため、小規模の研究会を定期的に開くほか、総括となるワークショップを二回程度予定している。またスラブ・ユーラシア研究センターの外国人招へい教員として来日予定のリポヴェツキー教授(コロンビア大学)との共同研究を進めるほか、日本研究者、ウクライナ研究者との関係を強化する。
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