Project/Area Number |
19H03591
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
白土 博樹 北海道大学, 医学研究院, 教授 (20187537)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 直樹 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (00552879)
高尾 聖心 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (10614216)
茶本 健司 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (50447041)
橋本 孝之 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (60400678)
Nam JinMin 京都大学, 生命科学研究科, 准教授 (60414132)
西岡 健太郎 北海道大学, 医学研究院, 助教 (80463743)
久我 悠馬 医療法人徳洲会札幌東徳洲会病院医学研究所, IBD・免疫研究部, 研究員 (80971522)
小野寺 康仁 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (90435561)
松浦 妙子 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (90590266)
梅垣 菊男 北海道大学, 工学研究院, 特任教授 (40643193)
平田 雄一 北海道大学, アイソトープ総合センター, 准教授 (00821985)
田中 創大 北海道大学, 工学研究院, 助教 (00826092)
清水 伸一 北海道大学, 医学研究院, 教授 (50463724)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥16,900,000 (Direct Cost: ¥13,000,000、Indirect Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2019: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
|
Keywords | 陽子線 / ヘリウム線 / 免疫賦活照射 / 低LET / PD-1機能 / ヘリウム線治療 / 陽子線CT / 免疫放射線治療 / 4次元分割照射 / ヘリウム / PD-L1阻害 / PD-1 / 免疫賦活 / リアルタイム適合照射 |
Outline of Research at the Start |
難治性の局所進行性肺がん等の治癒率を向上させるため、新小型超電導加速器によりヘリウムと陽子を同一治療装置で加速可能とし、治療計画精度を飛躍的に向上できる次世代型粒子線治療装置「陽子線CT搭載型ヘリウム・陽子線混合治療装置」を開発するための医学物理研究を行う。また、放射線のLETと細胞内活性酸素発現・ミトコンドリア分布・免疫チェックポイント阻害に関連する分子等の関係を明確にし、ヘリウム線が'免疫賦活照射法'として適しているかに関して小動物in vivoイメージングシステム等を用いて探求する。これらにより安全な局所制御のみならず、免疫賦活による生存率向上に最適な、次世代放射線治療法を追及する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
ヘリウム線はX線・陽子線よりも線量分布が良く、低LET線のため、小型化・画像誘導により、次世代型粒子線として注目されている。陽子線CTを用いる事で「ビーム飛程予測の不確実さ」を従来のX線CTに比べて改善させ、3次元線量分布計算の向上を目指し、ヘリウム治療装置に陽子線CTと陽子線透視装置を搭載し、リアルタイム適合照射も可能とする技術を考案し、特許申請準備をした。 4次元分割放射線治療の具体例として、肺がんにおいて、原発部位と所属リンパ節の照射の順序の最適化を実現するために、患者の臨床・採血・画像検査所見から、放射線治療による免疫系の予測を可能とするための研究基盤を構築した。 免疫賦活を生かした放射線治療の治療計画を行うためのシミュレーションソフトを開発し、免疫チェックポイント研究と連携し、動物実験データとの比較検討を行った。また、照射された細胞とそれ以外の細胞間の相互作用に関する生化学的研究を続行している。 4次元分割放射線治療のひとつである分割変調放射線治療(Fractionation Modulated Radiotherapy, FMRT)の理論的基盤を、数理的解析で構築した。 局所進行肺がんにおいて、原発部位と所属リンパ節それぞれの最適分割回数を計算し、保健医療の範囲である医師の裁量可能な範囲内(治療日数 42日間、総分割回数30回)で、照射の順序と回数を最適化した治療が可能であることが判明した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究は、下記の予定であったが、それぞれ、成果が出て、学会発表、論文化準備、特許化の準備が、ほぼ予定通り進行している。 ① ヘリウム線治療と陽子線治療の混合治療、陽子線CTの国際ニーズに関する有識者の意見をもとに、産学連携での特許化への方向性が定まったため。 ② 免疫賦活を生かした放射線治療の治療計画を行うためのシミュレーションソフトを開発し、一部の動物実験データとの比較検討い、免疫チェックポイント研究と連携し、4次元分割放射線治療を取り入れた、次世代の放射線治療の理論的基盤を構築したため。 ③ 照射した細胞と周囲の細胞間の相互作用に関する研究が進み、4次元分割照射の生物反応の理解が進みつつあるため。 ④ 肺がん患者の臨床・採血・画像検査所見から、分割変調放射線治療(Fractionation Modulated Radiotherapy, FMRT)を、保健医療範囲で医師の裁量範囲内で行い得ることが判明し、次年度の観察研究への基盤ができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
小型ヘリウム・陽子線混合治療装置に関しては、最新粒子線機器の情報収集や粒子線治療エキスパートとの意見交換に基づいて、治療中に人体を透過する陽子線を用いた画像撮像に関する方法の特許出願や、高線量率化を目指すとともに、同装置の実装に関する議論を進める。 免疫治療と放射線治療の併用に関しては、本年度学会発表した免疫賦活放射線治療計画プログラムによる過去の動物実験データの優れた予測性に関して、論文化を目指す。 腫瘍と正常組織の構築の組み合わせに関して、過去の生物モデルと臨床データを網羅的にレビューし、体積効果に関してさらに詳細な検討を加え、最適な4次元分割法に関して、基本理論に関する数理部分の証明を目指す。臨床において、具体的にどのような病態・疾患に適切であるか、の結論を出す。 免疫賦活のための4次元分割照射の治療方針決定と照合に役立たせるため、CTLなど免疫系細胞の体外からの位置把握、体内深部の4次元線量分布のin vivo リアルタイムな測定法の研究を進める。
|