Project/Area Number |
19J12260
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 02070:Japanese linguistics-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大川 孔明 東北大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2019: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 和文 / 漢文訓読文 / ジャンル文体 / 計量的手法 / 多変量解析 / クラスター分析 / コーパス / 和漢の対立 |
Outline of Research at the Start |
平安鎌倉時代の文学作品の文体類型の体系を計量的な手法を用い、総合的に把握するため、(1)和文体の類型について考察する。そのなかで、(a)平安時代和文のさらなる分類、(b)鎌倉時代和文の類型についてさらなる考察を行う。また、(2)和漢混淆体の類型について、(a)和漢混淆体のさらなる分類をおこない、(b)和文体との比較を通して(3)平安鎌倉時代の文学作品の文体の体系的記述をめざす。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、論文2本の執筆および博士論文の執筆を行った。各論文で検討に用いた指標は文連接法、叙述語である。まず、文連接法を指標に平安鎌倉時代の文学作品がどのような文体類型として位置づけられるのかという点について検討した結果、平安鎌倉時代の文学作品は、相対的にC:接続助詞率が高い接続助詞に分けられ、語彙以外の要素からも類型的文体が位置づけられることを明らかにした。また、和漢の対立と文連接法が文体的に関係していることを指摘し、さらには、典型的和文の文体的特徴が接続助詞に現れることから、「接続助詞を多用し、文を切らずに続ける」という典型的和文の実態の一端を明らかにした。 また言語資料の叙述方法、あるいは位相などと関連する「叙述語」を指標に検討した結果、A:物語日記和文体型、B:物語日記-漢文訓読文寄りの文体型、C:紀行文和歌集型、D:強紀行文和歌集型の4類型に分けられることが明らかになった。また、他の類型に比べて叙述語といえる語彙が豊富で、あまり偏り無く使用されることが物語日記-和文体型の特徴であること、和漢の文体対立とジャンル文体とが分類に関係し、和漢の文体対立の方がより強く表れることを指摘した。 さらに、博士論文の段階で、新たに叙述類型を指標に加え、これまでに検討した指標での分析結果を統合することで、平安鎌倉時代の文学作品の文体の類型的な実態について明らかにした。なお、その検討に先立ち、文体を位置づける際の個々の指標の重要度について検討し、その後、その重要度に基づいて文体の類型的な位置づけについて明らかにした。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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