Project/Area Number |
19J12538
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 迪彦 東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | doublesex / black / ebony / RNAi / アオモンイトトンボ / 色彩多型 / 全ゲノムシークエンス |
Outline of Research at the Start |
トンボ目の一部の種では、雌に雄と体色が異なる非擬態型と体色が似ている雄擬態型が存在することで、多型が成立している。この雌多型は、雄の性的ハラスメントによって維持されており、トンボ目の様々な種で見られる。しかし、どのような遺伝子が多型を制御しているかはわかっていない。本研究では雌に多型のあるアオモンイトトンボ用いて、網羅的な遺伝子の配列や発現量比較から雌多型を制御する遺伝子を明らかにする。さらに、それらの遺伝子の機能解析および相互作用の有無を確認し、雄に擬態する雌が成立する遺伝子ネットワークを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
アオモンイトトンボにおいてdoublesex(dsx)遺伝子のRNAiを行ったところ、オスやオス型メスの体色の一部がメス型メスに似た体色を示した。さらにdsxのRNAiによって体色が変化した領域で、昆虫の体色に関わるblackとebony遺伝子の発現量を比較したところ、体色が変化していない領域よりも発現量が増加していた。このことから本種ではdsxがblackやebony遺伝子の発現を制御することで雌多型の体色を制御していることが予想される。 dsxのスプライスバリアントを制御する遺伝子を探索するために、ショウジョウバエでそれを担うtra2遺伝子のRNAiを本種で行ったが、体色の変化は見られなかった。 本種の雌の型を決定する対立遺伝子を探索するために、全ゲノム配列を用いた解析を行った。沖縄とつくばで採集した野外のオス型雌とメス型雌をそれぞれpoolしてシークエンスしたデータから検出されたアリル頻度を用いて、遺伝的距離を表すFSTや選択の指標であるTajima’ Dを計算した。しかし、雌多型を支配する対立遺伝子は推定されなかった。そのため、次に全ゲノム配列の精度を上げることにした。昨年度までに読んだpaired-endやmate-pairのリードに加え、さらにpaired-endのリードとPacBioのロングリードを読んだ。Platanus2を用いてde novoアセンブリを行ったところ、N50が1.4MbpかつBUSCOが96.5%の高精度ゲノムを作成できた。さらに、アリル頻度解析をするために金沢と福井集団においてpool-seqのデータを追加し、解析を行ったが雌多型を決定する対立遺伝子は発見できなかった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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