Project/Area Number |
19J14403
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 22010:Civil engineering material, execution and construction management-related
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
橋本 永手 東京理科大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 不動態皮膜 / 鉄筋コンクリート / 鉄筋腐食 / 塩化物イオン / 電位 / コンクリート |
Outline of Research at the Start |
高水酸化物イオン濃度水溶液中の鉄は表面に厚さ数十Åの皮膜を生成し,高い耐食性を有する.この皮膜は不動態皮膜と呼ばれ,広く認知されている.しかし,不動態皮膜の物性には不明な点が多く,特に不動態皮膜が破壊される条件は明らかにされていない.このような背景の中,申請者らは高pH環境下の鉄の不動態皮膜の破壊条件を鉄周囲のpH,[Cl-],鉄電位の関数で表せることを発見した.本研究では,高水酸化物イオン濃度水溶液の一種であるコンクリート中の鉄の不動態皮膜破壊条件の把握を目的とした.
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Outline of Annual Research Achievements |
わが国ではコンクリート構造物の効果的・効率的な維持管理の必要性が高まっており,適切な劣化診断および補修等の対策の実施が求められている.特にコンクリート中鉄筋の腐食は,構造物の耐力を著しく低下させる深刻な問題であるが,適切に劣化診断できないのが現状である.特に,高pH環境下の鉄の腐食メカニズムが解明されていないことは,劣化診断を高度化するための根本的な課題となっている.そこで本研究では高pH環境下の鉄の腐食機構に関する物理化学的解明と,その研究過程から着想に至ったコンクリート中鉄筋の腐食速度分布の測定技術の開発に取り組んでいる. ①高pH環境中の鉄の腐食発生機構の解明 高pH環境下の鉄は,表面に数nm程の鉄酸化物の薄膜を生成する.この薄膜は不動態皮膜と呼ばれ,鉄に耐食性を与えているが,その詳細はわかっていない.また,不動態皮膜周囲に皮膜破壊因子であるCl-がある程度存在すると,不動態皮膜が破壊され腐食が発生することは数多くの実験観察からわかっているが,そのメカニズムも不明である.本テーマでは,血管格子の動力学と鉄の水和を基にした、不動態皮膜の生成・破壊モデルを構築し,鉄の腐食発生条件式を提案した。また、モデルの妥当性を量子化学計算で検討したところ、不動態皮膜に塩化物イオンが侵入することで格子定数が変化し、不動態皮膜にひずみが生じる可能性があることが明らかとなった. ②コンクリート中鉄筋の腐食速度分布の測定技術の開発 ①のテーマの研究過程から,腐食した鉄は電気抵抗が小さくなることがわかった.したがって、コンクリート中鉄筋の腐食箇所を探すためには、電気抵抗の小さい鉄筋を探せばよいとわかる。そこで、コンクリート表面から交流電流を印可し、その電位分布を取得し、数学的な処理を施すことで、鉄筋の腐食箇所を把握する手法を開発した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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