Project/Area Number |
19J23155
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 01050:Aesthetics and art studies-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉野 駿 東京大学, 人文社会系研究科基礎文化研究専攻(美学), 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ディドロ / 啓蒙 / 理想的モデル / 美学 / プラトン主義 / ヴィンケルマン / 後世 / 18世紀 / 唯物論 |
Outline of Research at the Start |
本研究はフランス啓蒙主義の哲学者ドゥニ・ディドロの美学理論である「理想的モデル」論を、その生成と同時代の理論との関係に着目しながら検討する。「理想的モデル」とは『百科全書』の項目「ADMIRATION」から『俳優に関する逆説』までおよそ20年間かけてディドロが様々な文脈において使用しつつ彫琢した概念である。この概念を中心に展開された理論は、深源をプラトン哲学に持ちながらも、観念論と唯物論の弁証法のなかでの「判断」の契機の特異な位置づけを浮き彫りにする点で18世紀の美学理論のなかでも特筆すべきものである。本研究は、この理論の美学的達成と同時にその政治的含意をあきらかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度はディドロの理想的モデル論の分析を、「亡霊」という鍵概念を用いながら行った。ディドロは亡霊の形象を用いながら、観念論美学の伝統のなかで彫琢されてきた理想的モデル概念を、彫刻的・具体的なモデルにおけるイメージとオリジナルの関係性の中に落としこみ、自らの唯物論哲学と和解させた。プラトンからヴィンケルマンに至る観念論美学から決定的な理論的影響を受けながらも、同時代の感覚論者ロックやコンディヤックをも深く理解したディドロは、観念が物理的世界から人間精神という一つの物理現象の機能を通じて生成してくるという基本的なモデルを提示したのである。 この研究成果は、まず2021年6月にオンラインで開催された国際18世紀学会若手研究者セミナーで「疑り深さから逆説へ:ディドロの哲学的方法論の生成」と題して一部を発表した。次に、同年9月にはフランスの高等教授資格試験受験生向けに開催された研究会において、「不在のシーン:『私生児』から『俳優に関する逆説』へ」と題した発表を行った。そこでは『私生児』における父の不在と作品の入れ子構造の分析から説き起こし、ディドロの演劇論における不在のパラダイムを剔出した。また、同年12月にブリュッセルで行われた「美学における他なる感官」と題されたセミナーで「盲人のごとく見る:ディドロ「手探り」の詩学」として「盲目」概念と「手探り」概念がディドロ詩学のなかでいかに機能しているかを論じた。最後に、2022年3月にオンラインで行われた国際啓蒙研究セミナーでは「亡霊体:ディドロの理想的モデル論」として、本年度の研究全体を総括する内容の発表を行った。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)