現在、住職不在の文化財に相応する神社仏閣も数多く存在し、将来文化財として大切にされるべきものが風化にさらされ、危惧する状況にある。 このような状況は、地方行政の財政と文化財の再現で必要とされる予算の金額に齟齬が生じている現状があり、その改善方法として、流通性のある建築建材を活用しローコストな支持体による壁画の再現方法を提案するものである。 尚、事業協力する寺院は、弘長年間(1261~1264年)に創設された弘長寺で、過去の修繕において壁画を撤去し白壁で塗り替えたという経緯がある。 そこでその壁面を中心に脱着可能なパネル型素材を活用して来迎芸術壁画を再現し、新たな地域資産創出の役割も担うものとする。
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