Impact of social deviant behavior on innovation
Project/Area Number |
19K13806
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
|
Research Institution | Kokugakuin University (2020-2021) Tohoku Gakuin University (2019) |
Principal Investigator |
尾田 基 國學院大學, 経済学部, 教授 (00709686)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 負担責任 / 応答責任 / 社会的責任 / 予防原則 / 公共財 / フリーライダー問題 / 集合行為論 / 社会的逸脱 / イノベーション / 道徳基盤 / 道徳基盤理論 / 責任あるイノベーション / 社会的逸脱行動 / 法制度 / 社会規範 / 政治哲学 / 起業 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,イノベーションと社会的逸脱行動との関係について検討する。社会に大きな変革をもたらすイノベーションは,しばしば社会的逸脱行動から始まることがある。ところが,経営学研究は主として組織内の逸脱行動しか観察の対象としてこなかった。本研究は,社会問題が社会的に構築されるプロセスを検討した社会学研究を参考とすることで,社会的逸脱行動が生じる動機や,社会的逸脱行動からイノベーションに至るプロセスを調査研究する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の研究進捗は2点ある。第1に、社会的責任概念の整理についての理解が進んだことにある。社会的逸脱に近いような取り組みを行う企業家は、様々な非難を社会から受けることになる。その非難の多様さを考える上で、日常語で用いられる「責任」概念が非常に多様な概念を含んでいることが問題となる。 本研究では、法的責任と比較して、社会的責任は未実現で不確実な状況を扱うことを示した。法的責任が何らかの実現した有害な現象、あるいは実現することが確実視されている有害な現象に対して、その反省や負担が議論されるのに対して、社会的責任は将来の社会をどうしたいのかという観点で議論されることがあり、有害な現象だけに限定されないという特徴をもつ。負担責任に関する非難を受けた場合には、未実現の問題に対する負担の議論をすることが適切であるかどうかという反論の方法があり得る。また、予防的に、危険のある行動を一律に自粛していくことにも様々な問題がある。リスクのある行動に対して、以下に応答的であることができるかを考える方が生産的なのではないかと考えられる。 第2に、研究書執筆の一部分として、市場に属する企業家と、行政組織に属する行政官の類型描写を進めている。特に、公共財生産への向き合い方について、両者の態度は大きく異なる。行政官が直接公共財生産に従事するとき、公共財は公共財のまま扱われ、フリーライドされることは前提となる。他方で、市場で公共財を生産する場合は、私的財と組み合わせるなど、フリーライドされないための工夫をする。そのため、イノベーションを企図する企業家が、行政との折衝をして規制設計などのロビイングを行うときには、一方で業界内のフリーライドを抑制しながら、政策形成過程では積極的に情報開示を行い、様々な有識者に自社の情報を活用してもらう必要がある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上述の通り研究進捗はゼロではないが、周辺的な成果のみであり、本題に取り組めていない状況にある。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究時間を確保することが最大の課題となっている。文献を断片的に読みながら理論的な整理を行う作業は可能なのだが、まとまったデータ整理や、調査をする時間はこの2年間ほとんど確保できていない。とりたてて方策も思いつかないが、引き続き研究書の執筆を続けたい。
|
Report
(3 results)
Research Products
(1 results)