Project/Area Number |
19K14562
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 12010:Basic analysis-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
梅田 耕平 日本大学, 理工学部, 准教授 (80801042)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 佐藤超関数 / ラプラス変換 / ラプラス超関数 / 代数解析 / 層係数コホモロジー / コホモロジー / 層係数コホモロジー群 |
Outline of Research at the Start |
本研究は層係数相対コホモロジー群の理論を基に,多変数佐藤超関数に対するラプラス変換の理論の確立を目指すものである.本研究の目的は,直積空間上の指数型正則関数に対する楔の刃定理の確立や層係数コホモロジー群の諸性質を解明することにより,直積型多変数ラプラス超関数の層を構成し,その切断に対する直積型のラプラス変換を構築することである.この理論により,無限遠方での指数増大度条件を満たさない関数に対してラプラス変換の取り扱いが可能となる.本研究は,多変数超関数に対するラプラス変換論の研究だけではなく,多変数複素解析論における領域の特徴付けや増大度制限付き正則関数に対する基礎研究としても意義を持つ.
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、直積型の指数型正則関数に対する楔の刃型の定理の確立を目指して、直積型の指数型正則関数層に対する擬凸領域上の大域的コホモロジー群の消滅定理の証明に取り組んだ。非直積型の指数型正則関数層は、n次元複素ユークリッド空間に方向別無限遠点を付け加えてコンパクト化された境界付き位相多様体上で定義される。先行研究として非直積型の指数型正則関数層に対する大域的コホモロジー群の消滅定理の結果を得ているが、その結果を境界付き位相多様体の直積上の指数型正則関数層に対する結果へと拡張することは容易ではなく難しい問題である。指数型2乗局所可積分関数による指数型正則関数層の軟弱分解の構成を試みたが問題解決に至らなかった。重要な問題であると考えるため、次年度も引き続き問題に取り組む。また、無限遠方で劣指数型の増大度を持つ正則関数を係数に持つKoszul複体の完全性は、定数係数偏微分方程式のラプラス超関数解の可解性を与える。複体の0次と1次についての完全性は確立されているが、その他の次数についての完全性は確立していない。その完全性を示すには劣指数型正則関数層に対する各種のコホモロジー群が消滅することが必要となり、その計算に取り組んだ。こちらの問題も次年度に引き続き研究を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究で扱われる指数型正則関数の空間は、双対フレッシェ空間の系列の射影極限として得られる局所凸位相を持ち複雑なため、位相的な手法を用いて研究を進めるのは困難である。また、直積型の指数型正則関数はn次とm次複素ユークリッド空間に方向別無限遠点を付け加えてコンパクト化した空間の直積空間上で定義されるが、その直積空間は(n+m)次複素ユークリッド空間をコンパクト化した空間に直接埋め込むことが出来ない。そのため、既に得ている非直積型の指数型正則関数に対する結果を直積型に対する結果へ拡張することは容易ではない。その困難性により、予定していた直積型指数型正則関数層に対する擬凸領域上の大域的相対コホモロジー群の消滅定理を確立するまでには至らなかった。以上の理由により、研究はやや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、直積型の指数型正則関数層に対する擬凸領域上の大域的コホモロジー群の消滅定理の証明と楔の刃型の定理の確立に取り組む。非直積型の大域的コホモロジー群の消滅定理において、領域の無限遠方においてある幾何的条件を課さなければ定理が成り立たなくなるような反例が存在する。直積型においても領域に同様の条件を課す必要があることが予想される。定理が成り立つための領域の特徴付けについてよく考察し、定理の確立を目指す。また、劣指数型正則関数を係数に持つKoszul複体の完全性の確立についての研究も推し進める予定である。
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Report
(5 results)
Research Products
(6 results)