光応答性CRISPR/CAS9による生殖能の時間的制御モデルの構築
Project/Area Number |
19K18705
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高尾 知佳 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (40612429)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | PA-Cas9 / photoactivatable / CRISPR/Cas9 / fertility / reproduction / Photoactivatable / CRISPR-Cas9 / endometrium / in vivo model |
Outline of Research at the Start |
CRISPR/CAS9システムは、まだ新しい技術であることから安全性への懸念もあるが今後の遺伝子治療法の有望なツールであると言える。近年、青色LED光による光応答性CRISPR/CAS9蛋白質(光CAS9)の報告により、これまで制御不能だった時空間的制御可能なCAS9蛋白質をin vitroで自由に扱えるようになった。そこで我々は光CAS9を用いた女性の生殖能を時間的に制御できるモデルをマウスで作製することを計画した。同時に女性特有の疾患に対するモデルマウスを作製し、治療標的になり得る遺伝子の探索も可能となる。この研究は将来的にヒト腫瘍や子宮内膜症の治療基盤に発展できるツールになると期待する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は光照射による生殖能の時間的制御マウスモデルを構築することを目的とする。光CAS9における女性生殖器の生殖能を時間的に制御するin vivoモデルは、現在全く構築されていない。 本年度はモデル構築の過程の中で、マウス個体に影響がなくかつ光CAS9の効果が得られる光照射条件を検討及び決定した。これまでヌードマウスを用いた皮下腫瘍モデルを用いて光Cas9のLED照射効果を確認したが、毛の生えているICRマウスで生殖制御モデルマウスを作製する際、子宮への到達には1.2-1.5倍の照射量が必要であった。この量は通常にコントロールマウスでは着床に重要な時期に照射をしても妊孕能に影響はもたらさなかった。 次に、既存の着床制御因子LifのsgRNAを作成し、通常のCRISPR/Cas9でゲノムDNAを切断することを確認した。このsgRNAを用いて光応答性CRISPR/CAS9による生殖能の時間的制御マウスモデルを作成に着手した。交配後のマウスにLifまたはControl_sgRNAをin vivoトランスフェクション試薬とともに腹腔内投与し、その後24時間LED照射を行った。妊娠コントロール群をsgCtrl+青色光照射群およびsgLif+青色光非照射群とし,ノックアウト群をsgLif +青色光照射として、子宮を採取した。結果として、Lif蛋白質発現は減少していることを確認した。さらに妊孕能の確認を行った結果、ノックアウト群で有意に着床数は減少していた。このことから、Lifを用いた光応答性CRISPR/CAS9による生殖能の時間的制御マウスモデルを作製することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年12月より岡山大学に着任した。これまでの研究分野とは大きく異なり、岡山大学での研究の推進もあることから、本研究セットアップをはじめ、研究進捗が数か月スピードが落ちてはいるものの、本来進めるべき研究は進んでいたことから、「おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
光応答性CRISPR/CAS9による生殖能の時間的制御マウスモデルを作製することに成功した。このことから、光応答性ゲノム編集システムがマウス個体内で利用できるシステムであることを証明することができた。そこで次に光応答性システムを用いて子宮内膜症や子宮癌などの病態マウスを作成可能であるか検討する予定である。病態で発現の高い遺伝子を強制的に発現させることで、標的遺伝子が原因遺伝子であるかを調べることも可能である。現在、光応答性Creシステムを使用することが可能であることから、両システムで検討して進めていきたいと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Establishment of a tTA-dependent photoactivatable Cre recombinase knock-in mouse model for optogenetic genome engineering2020
Author(s)
9.Takao, T., Hiraoka, Y., Kawabe, K., Yamada, D., Ming, L., Tanaka, K., Sato, M., Takarada, T.
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Journal Title
Biochemical and Biophysical Research Communications
Volume: 526
Pages: 213-217
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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