真性粘菌の数理モデルをリザバーとした極端な一般化能力を持つ機械学習手法の開発
Project/Area Number |
19K20388
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 61060:Kansei informatics-related
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Research Institution | Kobe University (2020-2022) Kwansei Gakuin University (2019) |
Principal Investigator |
谷 伊織 神戸大学, 情報基盤センター, 助教 (70751379)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 真性粘菌 / リザバー計算 / Physarum polycephalum / 物理リザバー計算 / 生物計算機科学 / 真正粘菌 / 生物計算機 / 機械学習 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、真正粘菌変形体の数理モデルを計算素子(リザバー)として用いることで、極端な一般化能力を持つ機械学習手法を開発することを目的とする。生物の振る舞いに由来する頑健性や適応性を機械学習に取り込むことによって、深層学習を始めとする既存の枠組みから逸脱し、従来的な手法よりも環境の変化に対して頑健で、適応的に対応可能な機械学習アルゴリズムを開発する。また、従来手法と比較することで本研究の手法の有効性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は真性粘菌 Physarum polycephalum の変形体の挙動を模した数理モデルを利用して機械学習を行うことを目的とする.具体的には物理リザバー計算におけるリザバーとして真性粘菌のモデルを利用することで,少量の学習パラメータのみで効率的な機械学習機構を提案することを目指すものである. リザバー計算は再帰的ニューラルネットワークにおける特徴の抽出・記憶を学習可能なネットワークに担わせるのではなく,リザバーと呼ばれる結合重みが固定されたネットワークにおいて実施することで,調整すべきパラメータ数を抑制し,高速・高効率な学習を実現しようとする分野であり,近年ではリザバーとしてニューラルネットワークではなくさまざまな物理系を利用しようとする物理リザバー計算の研究が進んでいる. 本研究では真性粘菌モデルがリザバーとして利用可能であることを確認するため,その計算能力を見積もった.一次元セルオートマトンを用いたリザバー計算についての先行研究と同様の手法で,真性粘菌モデルを環状の平面空間に封入し自由に運動させた.この際,定期的に環状平面の局所領域における原型質量=真性粘菌の厚みを計測し,原形質流動の時空間パターンを得た.これらの時空間パターンのパワースペクトルにおいて冪分布が得られることを確認した.これはリザバー計算において対象が基本的な計算能力を有することを示す指標であり,真性粘菌モデルをリザバーとして利用できる可能性を強く示している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
真性粘菌のモデルについて,当該研究課題と並行的に実施している研究において,従来モデルよりも再現性に優れたモデルが開発されたため,新しいモデルを用いて基礎的な検証を行うこととした.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究が提案する真性粘菌モデルがリザバーとしての基礎的な計算能力を示すことが示されたので,今後は実際にこれらを用いた具体的な計算課題に適用して,その能力を見積もる予定である.具体的には5ビット記憶タスクのような再帰的ネットワークの基本的な課題に適用する予定である. 現在の課題として,真性粘菌リザバーに対してインプットを与える適当な手法が明確ではない点が挙げられる.これについては,一次元セルオートマトンを用いたリザバー計算に関する諸研究を参照しつつ,必要であればモデルの改修等を行い,有効な方法を検討する.
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Report
(4 results)
Research Products
(3 results)