Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
音韻論の基本概念である条件異音の存立基盤を定量的に再検討し、従来音韻論の守備範囲に属するとされてきた現象の多くが、実は音声学レベルの物理的現象であることを示す。その結果、現在教科書類に記載されている条件異音の多くが条件異音ではないことが判明し、定説を書き直す必要性が明らかになる。これは本来の守備範囲を超えて肥大化した音韻論をスリム化する試みであり、そこに本研究の挑戦的意義がある。この目的を達成するために、大規模音声コーパスによる韻律特徴の統計モデリングとMRIによる調音運動可視化データの分析を行う。