Project/Area Number |
19K21655
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 3:History, archaeology, museology, and related fields
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
木山 克彦 東海大学, 清水教養教育センター, 講師 (20507248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正司 哲朗 奈良大学, 社会学部, 准教授 (20423048)
内山 幸子 東海大学, 国際文化学部, 准教授 (20548739)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
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Keywords | 動物考古学 / 動物遺存体同定 / 深層学習 / 画像診断 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、遺跡出土の動物遺存体を対象に、機械学習の一種である深層学習を用いた新たな画像診断方法を構築を目的とする。現在、動物遺存体は、現生骨格標本との比較対照を通じて、部位・種を同定している。膨大な時間が掛かる作業であり、その為、残念ながら未分析のままの資料も多い。本研究で、種・部位同定モデルが構築できれば、動物遺存体の画像入力のみで、部位と種の画像診断が可能となり、従来の埋蔵文化財における整理作業及び動物考古学における分析作業の飛躍的な向上が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究開始当初からコロナ禍による緊急事態宣言中ということもあり、研究計画の策定は、研究代表者と研究分担者で遠隔での会合により行なった。以後も、密に連絡を取りながら、研究の進捗状況を確認してきた。本年度の研究は、画像データの収集と昨年阻作成した画像診断プログラムの試作機の改善である。 画像データ収集については、研究協力者である北海道大学総合博物館の江田真毅准教授の管理する鳥骨の現生標本を可能な限り画像データ化することとした。画像収集は、研究分担者の内山の指導の下、同博物館の短期職員を雇用し、行った。同館での画像収集にあたっては、オーバーヘッド型のスキャナと画像収集用のPCを新たに購入して効率化を図った。結果、267個体約5000枚の鳥骨画像を収集することができた。また木山も北海道内において遺跡出土の動物遺存体の画像データを収集した。 昨年度試作した動物遺存体の部位・種を同定する画像診断プログラムの精度向上については、研究分担者の正司が取り組んだ。画像データを2値化することで、昨年度までの同定率を2割程度上げることに成功した。またWebブラウザ上での画像同定アプリも試作開発した。これによりスマホで写真を撮影し、動物骨の同定を試みることができる。現時点では、研究チーム内で共有するのみの段階だが、将来的には公開し、ユーザーを増やすことで、動物骨画像の収集でき、また学習プログラムの深化も同時進行させることができる。その最初の段階に立つことができた。 次年度以降も、更なる動物骨の画像データを追加するとともに、画像データを、プログラムに学習させ、同定精度向上を図る。内山による動物考古学的な種・部位の同定に関する技術・知識のベクトル化をプログラムに組み込むことで、プログラムの確立を目指したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で一部の研究実施に遅れは出たものの、実施内容はおおむね研究計画通りに実施できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従い、深層学習を利用した動物骨同定の精度を上げる為の現生動物骨及び動物遺存体の画像の収集を集中して行う。それとともに、動物考古学者が利用している同定技術・知識のベクトル化についても纏めていき、深層学習を利用した動物骨の画像診断プログラムの確立を目指す。
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