経済実験における研究知見の再現性と頑健性に関する検討
Project/Area Number |
19K21701
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 7:Economics, business administration, and related fields
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
犬飼 佳吾 明治学院大学, 経済学部, 教授 (80706945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 友哉 明治学院大学, 経済学部, 教授 (70706928)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2019: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | 実験経済学 / 行動経済学 / ネットワーク実験 / 再現性 / 意思決定 |
Outline of Research at the Start |
本研究では行動経済学、実験経済学分野における主要知見について、大学生を対象とする追試に加えて、一般人市民を対象にも同様の追試を行う。同時に、実験報酬単位、実験プラットフォーム(実験室実験やweb実験)の違いという観点からの検証も同時に行い、行動経済学・実験経済学分野の研究知見の頑健性の検証を通じて、同分野の基礎的手法の精査検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
aa近年、心理学研究の追試実験から、研究論文として報告されてきた知見や現象の再現率が想定よりも低いことが報告され、研究者コミュニティーのみならず一般社会においても大きなインパクトを与えている。近年では、周辺諸領域におけるこうした流れを受け、経済実験研究でも追試研究が行われている。これらの再現性研究によれば、実験経済学研究の再現率は、心理学分野に比べて高かったものの、主要誌に掲載されている知見の4割程度は再現できなかったという。 こうした背景を受けて、本研究では行動経済学、実験経済学分野における主要知見について、大学生を対象とする追試に加えて、一般人市民を対象にも同様の追試を行った。同時に、実験報酬単位、実験プラットフォーム(実験室実験、web実験)の違いという観点からの検証も同時に行い、行動経済学・実験経済学分野の研究知見の頑健性の検証を通じて、同分野の基礎的手法の精査検討を行なった。 最終年度では、これまでの研究成果をまとめるとともに、補足的な再現性実験研究を行なった。その結果、行動経済学、実験経済学分野における研究の再現性は、実験プラットフォーム(実験室実験あるいはweb実験)の違いよって大きな差異は見受けられないことが明らかになった。また、経済実験の対象者が大学生であっても一般人であっても実験結果に大きな違いが見られないことが明らかになった。ただし、一般人実験参加者の実験データの方が大学生参加者の実験データよりも分散が大きくなる傾向があることが明らかになった。 さらに、本研究では人々の選好や効用を推定するために従来の研究で用いられてきた推定手法についても再考作業を行なった。その結果、いくつかの手法については推定結果が安定しないことが明らかになった。これを受けて、より安定性の高い推定結果を得る方法を考案した。
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Report
(5 results)
Research Products
(20 results)