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循環型社会に衣類を適用させる新指標の作成~「衣類=資源」という意識の醸成に向けて

Research Project

Project/Area Number 19K21730
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Medium-sized Section 8:Sociology and related fields
Research InstitutionBunka Gakuen University

Principal Investigator

熊谷 伸子  文化学園大学, 服装学部, 教授 (80328898)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岡林 誠士  文化学園大学, 服装学部, 准教授 (30581813)
Project Period (FY) 2019-06-28 – 2022-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2020)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Keywords循環型社会 / 衣類 / 資源化 / 処分方法 / 環境意識 / 再資源化 / 指標 / パラダイムシフト
Outline of Research at the Start

衣類を循環型社会に適応させる上で長年解決されずにボトルネックとなっている衣類(布製品)素材・製品の多様性によるリサイクルの困難さ、回収後の分類の難しさという課題に対しての解決法を萌芽する挑戦的な研究である。つまり、生産者・生活者・企業等が環境性の高い廃棄(最終的な再資源化先)を適切に・簡単に実施することが可能な新しい指標の作成を目指している。本研究の達成は、他のリサイクル品目で人々の意識が大きく変化したように、衣類においても「衣類が資源となる」というパラダイムシフトを喚起し、衣類を無意識に廃棄しないという意識を醸成することで、循環型社会環境システム構築に繋がりうるものである。

Outline of Annual Research Achievements

衣類における次世代3Rのリサイクルに着目した基礎的研究を実施している中で,特に使用用途が明らかになっていない処分衣類の再資源化と,その方法の1つとして布の高密度固形化およびバイオコークス化を検討した.綿は120℃から280℃の間で成型を行ったが,240℃以降は温度をあげても黒色化せずに焦げる傾向が確認され,ウールは200℃まで温度を上げると茶褐色に全体が変化し,成型されないことが確認された.ウールは温度上昇中には特に問題なく進んでいくが,200℃で成型を行う際は,設定温度到達後の保持時間に煙や匂い,焦げなどを含む溶解が発生した.各布における高密度固形化およびバイオコークス化の最適加熱温度は,異なる可能性が示唆された.
また,コロナ禍による実地での調査が困難であったことから,インターネットを用いた調査のみを実施し,本研究のベースとなる生活者の意識について考察を行なうこととした.衣類を種類で2分類した場合の(A:下着やシャツなど肌に直接触れるもの,B:それ以外)の入手・処分方法と,衣類を高価格帯と低価格帯の価格で分類した場合の処分方法,環境行動等に関する意識についての調査を2020年にインターネット用いて実施し,471名の有効回答を得た.その結果,2分類では,共にゴミとして廃棄する人が70.9%(A),65.0%(B)と最も多くなっており,自治体・企業による回収はB(24.6%)がA(19.3%)より,5.3%多くなっていたが共にその割合は低く,廃棄が一般的な処分方法であると考察された.一方,高価格帯衣類であった場合は,一般ごみとして廃棄する人が27.0%と,低価格帯衣類(66.5%)の半分以下に減ることが確認された.さらに,高価格帯衣類の場合は,古着屋やネットなどでの処分も低価格帯衣類よりも多く,リユースの傾向が高いことが示唆された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度の研究推進に当たっては現地および対面でのMTGに替えて,リアルタイムの動画等の共有を交えたオンラインMTGの環境を急遽構築することにより,研究を進めることができた.
衣類における次世代3Rのリサイクルに着目した基礎的研究の1つとして,使用用途が明らかになっていない処分衣類の再資源化を目指し,布の高密度固形化およびバイオコークス化を検討した.これにより活用法の幅を僅かならが広げることが出来た.しかし,コロナ禍により更なる実験や実地での調査が十分に出来ない状況が現在も継続しているため,研究全体のスケジュールに大きな影響を与え,遅れが生じている.特に,国内外での実地調査には着手できない状況になっているため,今後の研究計画において,大幅な変更を検討しなければならない.
さらに一方で,コロナ禍によるインターネットを用いた調査では,衣類の処分方法としては廃棄が一般的であること,高価格帯衣類の場合は古着屋やネットなどでの処分も低価格帯衣類よりも多く,リユースの傾向が高くなっていた等が示唆されたが,このような衣類処分に対しても今後はコロナ禍による影響を加味した検討の必要がある.

Strategy for Future Research Activity

他のリサイクル品目で生活者の意識が大きく変化したように,衣類においても「衣類が資源になる」というパラダイムシフトの喚起を目指し,生活者および企業からの情報収集を本年度に整備したオンライン環境も十分に活かしつつ,実地での調査を含めて実施していきたい.特に,アパレル企業は商品製作の段階で地球に優しい素材を取り入れるようになりつつある現状がある.その一方で,衣類回収は収集に重きが置かれ,その後の活用までは提案が十分になされてはいない.そういった現況を鑑みながら本研究および本研究のベースとなる生活者の意識に対する実践的研究等を推進しいく予定である.また,コロナ禍による環境の変化や制限は想定されるが最終年度であることから取り纏めにも着手していきたい.

Report

(2 results)
  • 2020 Research-status Report
  • 2019 Research-status Report

Research Products

(5 results)

All 2020 2019

All Presentation (5 results)

  • [Presentation] 生活者の処分衣類に対する意識2020

    • Author(s)
      熊谷伸子,岡林誠士,小林幹夫,北方晴子,森岡千里,井田民男
    • Organizer
      日本家政学会第72回大会,研究発表要旨集,90
    • Related Report
      2020 Research-status Report
  • [Presentation] 高密度固形化による処分衣類の再資源化2020

    • Author(s)
      岡林誠士, 熊谷伸子, 森岡千里, 金田奈実,井田 民男
    • Organizer
      日本家政学会第72回大会,研究発表要旨集,90
    • Related Report
      2020 Research-status Report
  • [Presentation] 異なる繊維原料による高密度固形化熱特性2020

    • Author(s)
      熊谷伸子,岡林誠士,森岡千里,金田奈実,井田民男
    • Organizer
      日本繊維機械学会第73回年次大会,研究論文集,226-227
    • Related Report
      2020 Research-status Report
  • [Presentation] アパレル企業にみる環境意識の検討~企業インタビューを中心として~2019

    • Author(s)
      小林幹彦,北方晴子,岡林誠士,熊谷伸子
    • Organizer
      ファッションビジネス会,2019年全国大会
    • Related Report
      2019 Research-status Report
  • [Presentation] ラグジュアリーブランドにみる循環型社会に関する研究~個人インタビューを中心として~2019

    • Author(s)
      北方晴子,小林幹彦,岡林誠士,熊谷伸子
    • Organizer
      ファッションビジネス会,2019年全国大会
    • Related Report
      2019 Research-status Report

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Published: 2019-07-04   Modified: 2021-12-27  

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