離島と都市部の保育園新入園児における保育場面への移行に関する縦断研究
Project/Area Number |
19K21789
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 9:Education and related fields
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
根ケ山 光一 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (00112003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外山 紀子 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80328038)
石島 このみ 白梅学園大学, 子ども学部, 講師 (70735117)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 入園 / 保育園 / 泣き / 身体接触 / 保育士 / モノ / 保育園入園 / 離島 / 都市部 / 自由遊び / 縦断研究 |
Outline of Research at the Start |
保育園は地域における重要なアロマザリング(母親以外による養育)の場であり,保育園への入園は子どもにとって生まれて初めて家庭から離れてアロマザーのもとに長時間身を置く体験である。その移行は親子関係のみならず,子どもの地域適応を考える貴重な場面である。本研究は,アロマザリングの発達した離島(沖縄県宮古郡多良間村)と都市部(東京都及び埼玉県)における新入園の場面を連日行動観察し,あわせて顔面皮膚温から分離時の子どものストレスを測定することによって,子どもの場面移行における適応過程を比較しようとするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は新型コロナウイルスの蔓延のために、保育園での入園時の観察は大幅に制約を受けた。そのために、代表者は新規の行動観察は控え、既存のビデオデータの分析を中心に行った。特に新入園児の入園初日からの追跡データを一次分析し、保育士や玩具などとの接触の変化を泣き行動の変化とともに分析した。 また入園に伴う泣きの変化を新たに質問紙で調査し、あわせて鼻部表面体温のデータを分析し、ストレス指標化の可能性をチェックした。この調査を通じて、鼻部温度で計測されたストレスは、入園に際して泣く子どもだけではなく、泣かない子どもにも高いことが新たに明らかになった。 沖縄の離島のフィールド研究は入島自体が不可能な状態が続いているため、残念ながらほとんどデータ自体が取れていない状況である。 分担者の外山は、保育園のゼロ歳児(新入園児)の子ども間、子ども・保育者間の身体接触について、新入園の乳児が姿勢・移動運動の発達と共に,保育者そして仲間の乳児との間でどのような身体接触を行うようになるのかを分析した。 また分担者の石島は、0歳児クラスにおける乳児―保育士間,乳児―乳児間の身体接触の量およびタイプの1年間の縦断的な変化について、事例数を増やして分析を進めた。特に、乳児から自発的な身体接触的かかわりが見られた際に,具体的にいかなるかかわりがなされ,それがどのような機能を持つのか, いかに乳児―保育士間および乳児―乳児間の関係性が変化していくのかについて検討していきつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
保育園の入園観察が本研究の中心であるが、新型コロナウイルスの蔓延のためにそれが滞っている。とくに沖縄県多良間島の観察は、入島が厳しく制限されておりまったくできていない。急遽紙媒体の調査を新たに工夫して、現場の保育士にお願いしてデータを取っていただくなどの工夫をしているが、行動観察は停滞したままである。そのために研究が大幅に遅れざるを得ない状況となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
2年間の凍結が余儀なくされつつあるため、今年度も入園児の観察が大幅に停滞した。本年度中にコロナが収束すれば、来春には保育園の新規入園の事例が観察できる。とくに離島の研究はほとんどデータ化できておらず、打開されることが絶対であるとともに、事例数を考えると最終年度である本年度末には期間の延長を申請せざるを得ないと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)