教育・保育・福祉関係者が使える発達性協調運動障害評価と日常生活介入の開発と普及
Project/Area Number |
19K21800
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 9:Education and related fields
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Research Institution | Osaka Health Science University |
Principal Investigator |
藪中 良彦 大阪保健医療大学, 大阪保健医療大学 保健医療学部, 教授 (60536803)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2019: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | 発達性協調運動障害評価 / 教育・保育・福祉関係者 / 日常生活介入 / 評価と介入方法の開発と普及 / 眼球運動測定 / 座圧分布測定 / 手指筋力測定 / 鉛筆握り / 発達障害児 / 教育/保育/福祉 |
Outline of Research at the Start |
発達障害児において,心理社会的問題に加えて身体運動面の障害が,日常生活を送っていくための大きな障壁になっている.有効なアプローチは,日常生活場面で子ども達の援助を行う教育・保育・福祉関係者が,各子どもの難しさを評価し,各子どもに合わせた有効な日常生活でのアプローチを工夫して実施することである. 本研究の目的は,教育・保育・福祉関係者が使用できる協調運動障害のある子ども達の評価表を作成し,その評価を基にした日常生活の中で実施できる有効なアプローチを開発して普及させることである.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,医学的教育を受けていない教育・保育・福祉関係者が使用できる協調運動障害のある子ども達の評価表を作成し,その評価を基にした日常生活の中で実施できる有効なアプローチを開発して普及させることである. 2021年度は,新型コロナウイルス感染症流行のためにフィールドワークを行うことに大きな制限が生じたが,以下のような活動を実施した.①京都府立南山城支援学校との研究協力体制の中で,「協調運動障害評価目録(教育・福祉関係者用)」の改訂のために必要な学校教員からのフィードバック情報を収集した.また,教員と協業して協調運動障害のある知的障害児に対する眼球運動機能及び座位姿勢保持能力向上のためのプログラムを実施した.眼球運動機能に大きな改善は認められなかったが,座位姿勢保持に関しては改善が認められた.2022年度により詳しい個別評価に基づく眼球運動機能向上プログラムを作成するために,眼球運動測定装置を購入した.また,座位姿勢保持能力向上を客観的に評価するために,体圧分布測定装置を購入した.②放課後児童デイサービス事業者「わくわくエジソン」と連携し,スタッフへ評価方法の指導を行うと共に,個別および集団での介入方法の開発を行ない,具体的な介入方法の蓄積を行った.また,目録(教育・福祉関係者用)の改訂のために必要な放課後デイサービススタッフからのフィードバック情報を収集した.③学校教員及び放課後デイサービススタッフ等からのフィードバック情報を基に「協調運動障害評価目録(教育・福祉関係者用)」及び 「協調運動障害評価目録(医療関係者用)」の実施方法と具体的な介入方法を紹介するホームページを2022年に立ち上げる準備が整った. ④大阪保健医療大学第1回公開講座において「協調性運動障害のある子どもの評価とアプローチ」というテーマで,教育・福祉関係者向けにオンラインで講演を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症流行のため,フィールドワークが難しくなり,予定していた「協調運動障害評価目録(教育・福祉関係者用)」を普及するための研修会を全国で開催することができず,予定していた評価法実施後のアンケート調査を行うことができなかった.しかし,京都府立南山城支援学校教員及び放課後デイサービス「わくわくエジソン」スタッフ等からのフィードバックを基に「協調運動障害評価目録(教育・福祉関係者用)」の改訂を行うことができた.アンケート調査に関しては,2022年度に開設するホームページを通して実施し,目録のさらなる改訂をする予定である. 介入方法の開発に関しては,Zoomを使用した放課後児童デイサービスとの連携の中で具体的な介入方法を開発し,それらの蓄積が行えた.また,京都府立南山城支援学校との研究協力体制の下,学校現場での介入方法の検討を行ことができた. その他,協調運動障害のある子どもが問題を持つことが多い「眼球運動」,「座位姿勢保持」,「鉛筆の握り」に関する研究計画を立案し,それらの研究を2022年度に実施する準備ができている.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き新型コロナウイルス感染症流行によって対面での研究活動が制限されることが予想されるため,ホームページ及びオンラインによる研修会を通して改訂した「協調運動障害評価目録(教育・福祉関係者用)」及び 「協調運動障害評価目録(医療関係者用)」の実施方法と具体的な介入方法の普及を図る.加えて,評価方法の改善のためのフィードバックや介入方法の募集を行う. 一方で,「眼球運動」,「座位姿勢保持」,「鉛筆の握り」の改善に関する研究を実施する.「眼球運動」に関しては,支援学校や放課後デイサービスにおいて,眼球運動測定装置を使用して協調運動障害のある子どもの評価,評価に基づく介入プログラムの立案,介入の効果判定を行う.「座位姿勢保持」に関しては,支援学校において,座圧分布測定装置を使用して協調運動障害のある子どもの評価,評価に基づく介入プログラムの立案,介入の効果判定を行う.「鉛筆の握り」に関しては,手指筋力測定装置を使用して手指筋力と鉛筆握りの関係をまず健常成人において調査し,その後協調運動障害のある子どもの研究に移行する.
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)
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[Book] 小児理学療法学2020
Author(s)
藪中 良彦、木元 稔、坂本 仁
Total Pages
432
Publisher
メジカルビュー社
ISBN
4758320071
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