Project/Area Number |
19K21809
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 10:Psychology and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森田 賢治 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 准教授 (60446531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永瀬 麻子 鳥取大学, 医学部, 特別研究員(PD) (40826658)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 認知的負荷 / 身体的負荷 / 好き嫌い / 価値学習 / 選好 / 脳基盤 / fMRI |
Outline of Research at the Start |
本研究は、数学・運動の好き・嫌いの脳基盤を探索することを目的とする。数学ないし運動が嫌いな人は数学的ないし身体的負荷を回避するのに対して、好きな人は負荷を避けないどころか希求しさえすると考えられる。客観的な負荷の(相対的な)大小は、回避者でも希求者でも同様でありながら、それが回避・希求のどちらにつながるかが逆転しうると考えられる。本研究では、それらの脳基盤を、心理・脳機能イメージング実験および質問紙調査によって探索する計画である。
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Outline of Annual Research Achievements |
数学が嫌いな人は、易課題よりも難課題を、より嫌うと思われる。一方、数学が好きな人は、難課題を厭わないどころか、「難しいほど燃え」さえするように思われる。好き・嫌いに関わらず、易課題と難課題とでは後者の方が認知的負荷は相対的に高い筈であるが、その選好が逆転しうる。以上のことは、認知的負荷を身体的負荷に置き換えれば、数学ではなく運動にも同様に当てはまるように思われる。さらに、いずれの場合も、好き・嫌いと得手・不得手は、少なからず相関はしても必ずしも一致はしないと思われる。最近、報酬・価値の評価や選好の脳基盤について、様々な種類の価値に、またヒトとヒト以外の動物にも、ある程度共通な機構が存在することが示唆されるなど、研究が著しく進展してきた。また、負荷は「負の価値」として処理されることを示唆するような結果も報告されてきた。しかし、個人によって負荷への選好がいかに逆転しうるか、そもそも負荷への選好がいかに形成されるかは分かっていない。本研究はそれらの脳基盤を探索することを目的とするものである。本年度は、まず、負荷を含む行動課題のデザインとして具体的にどのようなものを用いることが考えられるか検討・探索を行ってきた。また、負荷は強化学習理論の枠組みにおいてどのように捉え得るかについて、最近理論的研究も行われつつあるため、それらの調査も進め、それらも踏まえた実験ないし解析を行っていくことも視野に含めた検討を始めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
検討に時間を要したため実験開始が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
課題デザインを固め(新型コロナウイルスの状況を踏まえて安全が確保できると考えられるならば)実験を実施していく。元々は認知的負荷として数学に関わるものを考えていたが、数学の処理機構自体を調べることが目的ではないため、数学以外の認知的負荷(たとえば言語に関わるもの)なども含めて課題デザインを検討する。また、新型コロナウイルスの影響が長期化する可能性も考えられ、オンライン実験・調査、理論モデル・計算論的研究、メタ解析などについても検討する。
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