• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

Genetic study to validate whether fairy chemicals are new plant hormone

Research Project

Project/Area Number 19K22412
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Medium-sized Section 44:Biology at cellular to organismal levels, and related fields
Research InstitutionUtsunomiya University

Principal Investigator

岡本 昌憲  宇都宮大学, バイオサイエンス教育研究センター, 准教授 (50455333)

Project Period (FY) 2019-06-28 – 2022-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2020)
Budget Amount *help
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Keywords生理活性物質 / 植物ホルモン / シロイヌナズナ / 遺伝学 / ケミカルバイオロジー / 植物成長調節剤 / 種子発芽
Outline of Research at the Start

近年、発見されたプリン代謝経路から生合成されるフェアリー化合物は、植物の成長に影響を与える植物成長物質としてキノコから単離されたが、植物生体内にも存在することが明らかになった。しかしながら、分子遺伝学的な解析が実施されていないために、フェアリー化合物の生合成酵素や標的タンパク質(受容体)を含むシグナル因子も不明である。そこで、この化合物の分子レベルでの作用機構を明らかにするために、モデル植物であるシロイヌナズナを用いて、分子遺伝学的な解析を行い、新しい植物ホルモンとしての可能性があるかどうかを検証する。

Outline of Annual Research Achievements

プリン代謝経路から生合成されるフェアリー化合物群は、もともとキノコが生産する化学物質によって植物の成長に影響を及ぼすものとして報告され、近年その実体が明らかにされた。フェアリー化合物の投与実験によりイネやコムギなどの成長促進や穀物の収量向上に影響をもたらすことが報告されてきた。さらに、分析機器の性能の向上に伴い、モデル植物のシロイヌナズナを含む多数の植物種の生体内で微量に含まれるフェアリー化合物の存在が確認されている。このような一連の報告を総合すると、フェアリー化合物が新たな植物ホルモンとしての条件を満たす要素を含んでいる。そこで、植物ホルモンとしての可能性があるかどうかを、分子生物学的手法の適用が容易であるシロイヌナズナを用いて検証する事とした。フェアリー化合物は、ICA、AICA, AHX, AOHの4種が知られており、これらに関してシロイヌナズナに対する生理活性の強さを世界の共通系統のColumbiaを用いて評価した。その結果、フェアリー化合物の4種の中でAHXが比較的強い活性を示したが、暗所での胚軸や根の伸長阻害における半数阻害濃度(IC50値)は400uM以上と高く、これまで確立された植物ホルモンのnMから数uMオーダーで作用する生理活性と比べて非常に弱いことが判明した。しかし、Columbia系統以外の約300の系統に関してAHXの感受性を解析した結果、数uMの低濃度で暗所の胚軸や根の伸長阻害が起こる系統群を見出した。その中で、開花に低温処理を必要としないE185系統に絞ってEMS集団種子を作成し、AHXに対して非感受性を示す複数の変異株の単離に成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

シロイヌナズナ共通系統として世界で使われているColumbia(Col)は、フェアリー化合物のAHXに対しての感受性は非常に低く、400uMを投与しても顕著な生理活性を示さなかったが、シロイヌナズナの約300の野生系統を解析した結果、高い感受性を示すシロイヌナズナ野生系統が複数存在することが明らかとなった。その中で、開花に低温処理を必要としないE185系統を見出した。E185は低温処理を必要としないために、分子生物学的な研究を迅速に行えることが期待されたために、以降の実験についてはE185系統に着目して、AHXが植物ホルモンであるかどうかの検証実験を進めた。E185系統はAHXの根の伸長阻害のIC50値は数十uMであり、Col系統が400uM以上の濃度でも阻害が見られないことと比較して、高い感受性を示した。そこで、E185系統のEMS集団種子を作成し、M1種子を約500種子からなるプールを作成し、合計50プール作成した。AHX 400uMの濃度でE185の種子発芽が完全に阻害される濃度で、AHX存在下で発芽し、さらにseedlingが成長する非感受性変異株を186種類単離した。次に2次スクリーニングを行い、変異株を約39種類まで絞り込んだ。興味深い事に、単離した変異株はE185系統の特徴的な平べったい葉の形態がCol系統に類似した形態に変化して、多くの変異株が萎れやすい形質を示した。得られた変異株はCol系統のコンタミでなく、E185系統由来であることをPCRマーカーにより明らかにした。

Strategy for Future Research Activity

単離した変異株は、萎れやすい形質を示す。この形質がアブシシン酸(ABA)に関連した変異であるかどうかを明らかにする。ABAの内生量やABAの感受性を解析し、ABAに関連しない変異である事が認められた系統については、 親系統であるE185にバッククロスしてF2種子を得る。F2種子でのAHXでの分離比を明らかにして、優性変異か劣性変異であるかを明らかにする。さらに、変異株における様々な表現型を解析する事で、植物自身が生産するフェアリー化合物がどのように自身の成長制御に関わっているかを考察する。そして、F2の分離集団から、感受性系統と非感受性系統に分けて、次世代シーケンス解析により原因遺伝子を明らかにする。
一方で、もし変異株がABAに関連していた場合は、AHXとABAとの間に未知のクロストークが存在すると想定されるので、その分子機構を解明する。

Report

(2 results)
  • 2020 Research-status Report
  • 2019 Research-status Report

Research Products

(2 results)

All 2021 2019

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] フェアリー化合物の作用機序解明に向けたシロイヌナズナ有用系統の探索2021

    • Author(s)
      伊藤 綾乃、鈴木 智大、崔 宰熏、青木 大地、野村 崇人、岡本 昌憲、河岸 洋和
    • Organizer
      日本農芸学会2021年度大会
    • Related Report
      2020 Research-status Report
  • [Presentation] 植物生長調節物質、フェアリー化合物の作用機序解明に向けたシロイヌナズナ有用系統の探索.2019

    • Author(s)
      伊藤 綾乃、鈴木 智大、崔 宰熏、青木 大地、堤 祐大、野村 崇人、岡本 昌憲、河岸 洋和
    • Organizer
      第23回日本きのこ学会
    • Related Report
      2019 Research-status Report

URL: 

Published: 2019-07-04   Modified: 2021-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi