細胞内動態の網羅的イメージングとホームメイド薬剤による植物の不等分裂機構の解明
Project/Area Number |
19K22421
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 44:Biology at cellular to organismal levels, and related fields
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Research Institution | Tohoku University (2020) Nagoya University (2019) |
Principal Investigator |
植田 美那子 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (20598726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金岡 雅浩 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (10467277)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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Keywords | 植物受精卵 / ライブイメージング / 化合物スクリーニング / 植物 |
Outline of Research at the Start |
多細胞生物は複雑な構造をもつが、それら全ては単一細胞である受精卵から発生する。しかし植物では、受精卵の内部でどのような変化が起こるのかや、それを制御する因子など、いまだ全く分かっていない。その理由としては、これまで生きた受精卵を観察できる手法が存在しなかったことと、重要な機能を担う遺伝子の欠損株が得られにくいことが挙げられる。そこで本研究では、まず、研究代表者が開発した受精卵のライブイメージング技術を用いて、受精卵の内部動態を精緻に観察する。加えて、このライブイメージング法と化合物スクリーニングを組み合わせることで、従来法では見出し得なかった鍵因子を網羅的に同定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
受精卵の極性化と不等分裂は、個体発生の原点である。しかし植物では、受精卵内部でどのような因子が、どのような現象を制御するのか、いまだほとんど分かっていない。制御因子が得られていない理由としては、遺伝子の冗長性や、遺伝子欠損株の致死性のせいで、重要な機能を担う因子の欠損株が得られにくいことが考えられている。また、細胞内現象が分かっていない理由としては、被子植物の花の奥深くに存在する受精卵の内部を生きたまま観察する手法がなかったことが理由である。そんななか、研究代表者らはシロイヌナズナを用いて、植物の受精卵の内部を高精細にライブイメージングできる方法論を構築し、ミトコンドリアなどの細胞内構造体の動態を明らかにした(Kimata et al, 2020)。加えて、従来の遺伝学的スクリーニングの弱点であった、冗長性や致死性を回避して重要な制御因子を探索できる手法として、化合物スクリーニングに着目した。受精卵を含む胚珠のin vitro培養系を用いて網羅的に化合物スクリーニングを行った結果、受精卵の不等分裂を阻害する二種類の薬剤を見出した。標的因子の同定とさまざまな解析の結果、得られた二種類の薬剤がそれぞれ、微小管の配向と細胞板の形成とを特異的に阻害することと、コケ植物を含む多様な植物種でも同様の効果を持つことを突き止めた(論文準備中)。得られた成果について、多くの国内外の学会で発表するとともに、学術誌での公表にも至った(Susaki et al, 2021)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者らが独自に立ち上げた植物受精卵の精緻なライブイメージング系を用いて、さまざまな現象を見出し、成果発表にも至った。加えて、化合物スクリーニングによって得られた新規因子の解析により、細胞分裂の制御機構が明らかになりつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
化合物スクリーニングによって得られた制御因子の機能解析を完遂し、論文として成果をまとめる。さらに、細胞骨格やオルガネラ以外の細胞内構造体について作成した蛍光マーカー株に対しても、薬剤投与を順次行い、植物細胞における各薬剤の効果を明らかにする。
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Report
(2 results)
Research Products
(19 results)
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[Presentation] Live-cell imaging of the polarization dynamics of Arabidopsis zygote2019
Author(s)
Yusuke Kimata、Takehide Kato、Takumi Higaki、Daisuke Kurihara、Tomomi Yamada、Shoji Segami、Miyo Terao Morita、Masayoshi Maeshima、Seiichiro Hasezawa、Keiko Kuwata、Ayato Sato、Takamasa Suzuki、Moe Yamada、Tomokazu Kawashima、Frederic Berger、Yoshikatsu Sato、Masao Tasaka、Tetsuya Higashiyama、Minako Ueda
Organizer
Principles of Pluripotent Stem Cells Underlying Plant Vitality
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Int'l Joint Research / Invited
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