Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
本研究は、東アフリカのタンザニアにおいて、1960~70年代にジュリウス・ニェレレ初代大統領が進めた社会主義思想が、政治経済政策が自由化した1985年以降の政権運営及び政党政治とどのように関係してきたかを明らかにする。本研究ではこの問いを、2010年に経済学者のムシュタク・カーンによって提唱された「政治的安定(political settlement)」の枠組みを用いて分析する。本研究は、現代タンザニア政治の理解を深めるとともに、近年アフリカの政治経済分析で多用され、研究者の間で注目されている「政治的安定」に新たな事例を提供し、その議論を発展させることを目的としている。