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アビトゥーア試験問題における能力観とコンピテンシーに関する研究

Research Project

Project/Area Number 19K23335
Research Category

Grant-in-Aid for Research Activity Start-up

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section :Education and related fields
Research InstitutionTokyo Gakugei University

Principal Investigator

雨宮 沙織  東京学芸大学, 次世代教育研究推進機構, 助教 (90849077)

Project Period (FY) 2019-08-30 – 2022-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2020)
Budget Amount *help
¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2019: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Keywordsコンピテンシー / ドイツ / フンボルト / ビルドゥング(Bildung) / 言語 / OECD / ウィルビーイング / エージェンシー / アビトゥーア / 中等教育 / ドイツ語 / PISA / Bildung / 教育政策 / 試験 / 能力観
Outline of Research at the Start

近年のコンピテンシーに基づいた教育改革の動向を受け,日本でも資質・能力を基軸に据えた教育改革が進められる中で,これらの能力概念をどのように具体化するかが喫緊の課題である。2000年代の国際学力調査での成績不振を契機として,ドイツではすでにコンピテンシーに基づいた教育改革が行われている。本研究では,ドイツにおけるコンピテンシーに基づいた教育改革の具体的な動向について検討するために,アビトゥーアに着目する。アビトゥーアの歴史的背景や能力観の変容過程,教育政策の動向,試験問題等を総合的に調査・分析することによって,ドイツにおける能力観と,試験におけるコンピテンシー概念の具体化のあり方を示す。

Outline of Annual Research Achievements

本研究は,ドイツにおけるコンピテンシーに基づいた教育改革の具体的な動向について検討するために,アビトゥーアに着目し,アビトゥーアをめぐる歴史的背景や能力観の変容過程,教育政策の動向,試験問題等を総合的に調査・分析することによって,ドイツにおける能力観と,試験におけるコンピテンシー概念の具体化のあり方を示すことを目的としている。
2020年度は,主としてドイツにおける能力観に関連し,コンピテンシーと関わりのある概念に関する調査に焦点を絞った。具体的には,1)ドイツにおけるビルドゥング(Bildung)概念 2)OECD におけるコンピテンシー概念をめぐる議論の動向について検討を行った。
1)について,昨年度の調査によって,ドイツでのコンピテンシーに関する議論は,ビルドゥング概念との関わりにおいて語られる傾向にあるということが明らかとなったことから,ビルドゥング概念の歴史的・思想的側面に関して検討を行った。その際特に,ビルドゥング概念がドイツの思想史における重要概念として扱われるようになる経緯に携わった重要人物の一人である,ヴィルヘルム・フォン・フンボルトの思想分析を行った。その結果,コンピテンシーとビルドゥングを考える上では,人間の能力という側面のみに焦点を当てるのでなく,言語という側面にも注意を払う必要があるのではないかという着想に至った。
また,2)について,1990年代後半よりOECDのDeSeCoプロジェクトにおいて行われたコンピテンシーの整理,および2015年よりOECD Future of Education and Skills2030において行われている議論の変遷を通じて,近年の議論において,コンピテンシーがその周辺概念としてのエージェンシー,ウェルビーイングといった概念と共に考えられていく過程について示した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究を進めていく中で,コンピテンシーに関する議論を扱う上では,概念上の整理やコンピテンシーと関わる様々なトピックとの関連性について検討していく必要があると考え,昨年度はその部分に焦点を絞り研究を進めたが,当初の予定における試験問題の具体的な分析が進まなかったため,達成度としては,3)やや遅れているとした。

Strategy for Future Research Activity

ここまでの研究を通じて,コンピテンシー概念の背景や概念相互の関連性について検討を進める中で,コンピテンシー概念のもつ複雑さや,その背後にある文脈を考慮することの重要性が分かってきた。そのため,現段階においては,当初予定していた,アビトゥーア試験問題の分析を通じた,コンピテンシーの具体化のあり方について示すという研究課題まで達することが,困難であると考える。
そこで,今後の方策としては,ドイツにおけるコンピテンシーの議論を把握する上で特に重要だと思われる,ビルドゥング概念に思想的系譜,そしてこの概念とコンピテンシーとの関連性という部分に的を絞り,研究を進めていきたい。具体的には,引き続き,ヴィルヘルム・フォン・フンボルトの思想を軸として,ドイツで歴史的に形成されてきた,思想的・理念的基盤について検討しつつ,それらが現代において言語や能力,試験といった側面とどのように関連づけられているのか/いないのかについて,整理・分析を進めていきたい。

Report

(2 results)
  • 2020 Research-status Report
  • 2019 Research-status Report

Research Products

(2 results)

All 2021 2020

All Journal Article (2 results) (of which Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] OECD Future of Education and Skills 2030プロジェクトにおけるコンピテンシーに関する議論の変遷 : OECDラーニング・コンパス(学びの羅針盤)2030に着目して2021

    • Author(s)
      雨宮沙織・柄本健太郎
    • Journal Title

      東京学芸大学紀要 総合教育科学系

      Volume: 72 Pages: 579-588

    • NAID

      120007046345

    • Related Report
      2020 Research-status Report
    • Open Access
  • [Journal Article] 図書紹介 ユルゲン・トラバント著、村井則夫・齋藤元紀・伊藤敦広監訳、梅田孝太・辻麻衣子共訳『人文主義の言語思想 : フンボルトの伝統』2020

    • Author(s)
      雨宮沙織
    • Journal Title

      教育哲学研究

      Volume: 122 Pages: 103-105

    • NAID

      40022426481

    • Related Report
      2020 Research-status Report

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Published: 2019-09-03   Modified: 2021-12-27  

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