Project/Area Number |
19K23372
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0110:Psychology and related fields
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
白木 優馬 京都橘大学, 健康科学部, 助教C (90845231)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 感謝 / 恩送り / サンクスカード |
Outline of Research at the Start |
本研究では,他者から受けた恩を別の第三者に返す恩送りと呼ばれる行動がなぜ生じるかを社会的要因から明らかにするものである。 具体的には,現代社会における開かれた関係性が,恩送りの至近因である感謝感情を喚起しやすくしている可能性を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は,クラウドソーシングを利用したアンケートを実施し,関係流動性が感謝特性に与える影響について検討した。日本人を対象とした調査の結果,関係流動性が一般的信頼を介して感謝特性を高めるという関係が明らかとなった。感謝は恩送りを促進することを踏まえると,感謝による恩送りが現代社会において確認されることの背景には,流動的な社会関係が存在するという本研究のモデルが支持されたと考えられる。加えて,昨年度のデイサービス施設から提供を受けた資料に関する分析をおこなった。当該施設でおこなわれた2年間の実践活動で交換された感謝の手紙を,半年ごとの期間に分けて分析した。その結果,活動の時期を経るごとに感謝のやり取りが閉じた関係から開かれた関係へと発展していく様子が確認された。感謝の表出が他者全般への向社会性を高めることから,感謝の感情のみならず,感謝の表出を介しても集団内での向社会的行動が伝播・醸成されていく可能性が示された。今後は,これらの知見をもとに,実際の感謝感情を操作した実験および当該施設における縦断調査を用いた検討を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い,2020年度に予定していた調査を実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
クラウドソーシングを用いたオンライン実験と並行して,当該施設における縦断調査を実施する。当初,恩送りを用いた介入実践に関するフィールド調査を予定していたが,新型コロナウイルス感染拡大に伴い計画を一部変更し,感謝の手紙の実践活動に関する縦断調査を実施する。調査時期は今後の動向を注視しながら決定する。
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