Host-manipulation by parasites: revealing the feedback structure between evolutionary and trophic dynamics
Project/Area Number |
19K23768
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0703:Biology at organismal to population levels and anthropology, and related fields
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
入谷 亮介 国立研究開発法人理化学研究所, 数理創造プログラム, 研究員 (10843980)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 宿主操作 / 適応進化 / 宿主・寄生者 / 群集動態 / 宿主寄生者系 / 理論生態学 / 進化動態 |
Outline of Research at the Start |
寄生者の中には、まず1つ目の宿主種(中間宿主)を利用し、それから別の宿主種(終宿主)へと感染を遂げるという、複雑な生活史を持つものがいる。その上で、宿主操作によって中間宿主の行動を改変することで、終宿主に捕食される確率(捕食強度)を高める寄生者の存在が、古くから指摘されている。こうした寄生者の宿主操作によって、群集内の、捕食者(食う側;終宿主)と被食者(食われる側;中間宿主)の構成は、どのように改変されるのであろうか?本研究では、活性化の進化を、群集動態の数理モデルによって理論的に検討する。これにより、寄生者が群集構造を改変する役割を担うということを予測する。
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Outline of Annual Research Achievements |
宿主操作の群集内における役割を明らかにするためには、生態学的な群集モデルと、進化動態モデルを組み合わせる必要がある(本研究の主眼である、群集・進化フィードバック)。これに基づき数理モデルを構築した。その結果、ノイズ捕食が宿主操作の進化に及ぼす影響を解析的に導出することができた。特に、宿主操作に伴うコスト・ベネフィットという種内の効果だけでなく、群集動態のフィードバック効果を単離することができた。 現在は、研究成果を論文として投稿するための準備を進めている最中である。そのなかで見えてきた課題を列挙する。ひとつは、内的なコストの効果が相対的に大きい関数型を仮定してしまっていることである。ふたつめは、宿主操作による宿主行動の抑制・活性化を決定する方程式を、いかに定量的に評価するかという課題である。これは実データが存在しない以上、非常に幅広い関数型で試行し、結果のパターンを抽出して解釈する必要がある。これには計算量的な制限もあるため、闇雲に計算・図示するのではなく、できるだけ直感的に理解しやすい極端な条件を試すことで解決したい。最後に、複雑な群集状況をいかに表現するか、という問題がある。これは、宿主操作を行なう寄生者が実際の野外でどのような群集に埋め込まれているかを種ごと・系統群ごとに調査し実装することで、なるべく現実的で定量性・予測性のある理論として提案するべきであると考えている。 新規理論として提案する上で、さまざまな実務的問題に直面しているのは事実であるが、なるべく早い段階で投稿することを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナの影響で、研究活動に支障がでている。特に、恊働研究者と顔を合わせて議論する場が限られることが、最も大きな隔たりになっている。それを踏まえても、原稿執筆まで至っている現状は、スタートアップ支援を受けて研究成果を公表する活動としては社会的責任を達成しているものと判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
論文を執筆・投稿し、改訂する。また、国内外の学会で発表することを目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)