二次性ガラクトース血症に潜在している新規ガラクトース血症(GALM欠損症)
Project/Area Number |
19K23956
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0902:General internal medicine and related fields
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩澤 伸哉 東北大学, 大学病院, 助教 (30843627)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 門脈体循環シャント / GALM欠損症 / ガラクトース血症 |
Outline of Research at the Start |
門脈体循環シャントなど二次性の高ガラクトース血症あるいは原因不明のガラクトース血症と診断されている患者の中にはガラクトース代謝に関わる酵素異常であるGALM欠損症が含まると考えられる。これら患者のDNA検体を用いて、GALM遺伝子のダイレクトシークエンスを行う。病的バリアントを両アレルで認める場合はGALM欠損症と診断する。新規バリアントの場合は、その機能解析を行う。このようにして二次性ガラクトース血症に潜在しているGALM欠損症の頻度を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでにガラクトース代謝に関わる酵素であるGALM欠損がガラクトース血症の原因となることを世界で初めて報告した。さらに、GALM遺伝子バリアントの機能解析を行い、GALM遺伝子の病的バリアントデータベースを作成した(Iwasawa S,Kikuchi A,Wada Y,Arai-Ichinoi N,Sakamoto O,Tamiya G,Kure S. Mol Genet Metab.2019;126(4):362-367.。この結果、GALM欠損症が高頻度に存在すると推定された。 新規にGALM欠損症と診断した症例の一部は、これまで門脈体循環シャントによるガラクトース血症と診断されていた。そこで、門脈体循環シャントなど二次的要因とされていたガラクトース血症に、GALM欠損症が潜在し、比較的多く存在しているのではないかと考えた。 これまでに先天代謝異常スクリーニングでガラクトース血症と診断され、それ原因精査のために腹部エコーを行い、門脈体循環シャントを指摘されている患者を対象に、これら患者のDNA検体を用いて、GALM遺伝子のダイレクトシークエンスを行い、病的バリアントを両アレルで認める場合はGALM欠損症と診断とすることとした。また、新規バリアントであった場合は、その酵素活性を測定することにより機能解析を行い、病的バリアントであるか判断することにした。 東北大学病院のほか、宮城県立こども病院と協力を行い、ガラクトース血症から門脈体循環シャントと診断をうけた、患者からDNA検体の提供をうけ、解析に取り組んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ガラクトース血症は、ガラクトース代謝に関わる酵素欠損や門脈体循環シャントなどの二次的要因により起きる。ガラクトース代謝に関わる酵素であるGALM欠損 がガラクトース血症の原因となることを世界で初めて報告した。さらに、GALM遺伝子バリアントの機能解析を行い、GALM遺伝子の病的バリアントデータベースを作成した。この結果、GALM欠損症が高頻度に存在すると推定された。 この結果をもとに新規にGALM欠損症と診断した症例の一部は、これまで門脈体循環シャントによるガラクトース血症と診断されていたことを明らかとした。みやぎ県立こども病院から患者DNA検体を収集し、遺伝子解析を継続している。2022年からはまた、かずさDNA研究所でのガラクトース血症遺伝子検査にGALM遺伝子解析も開始され、さらに効率的に遺伝子解析を実施できると考えた。しかし、実際に門脈体循環シャントと診断される症例が少なく、新型コロナウイスル感染症にともなう受診控えもあり、検体の収集が予定よりも遅れている。このため研究はやや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
GALM欠損症にともなうガラクトース血症は2019年に新たに報告した概念であり、国内外でもまだまだ周知はされているとは言いがたい。学会などでGALM欠損症にともなうガラクトース血症についての報告を行い、また、シャント閉鎖後も血中ガラクトース値の低下がみられない門脈体循環シャント症例あるいは既存のガラクトース血症とは診断されていない症例を集積したい。また、シャント閉鎖後も血中ガラクトース値の低下がみられない門脈体循環シャント症例としていたが、閉鎖前の症例にも対象を広げたい。 この他、各地の施設に案内し、多くの施設に協力を仰ぎたいと考える。
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Report
(4 results)
Research Products
(1 results)