Project/Area Number |
19KK0004
|
Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 1:Philosophy, art, and related fields
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永島 広紀 九州大学, 韓国研究センター, 教授 (50315181)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 健太郎 九州大学, 大学文書館, 教授 (00423575)
久米 朋宣 九州大学, 農学研究院, 准教授 (30816393)
六反田 あゆみ (通堂あゆみ) 九州大学, 韓国研究センター, 学術共同研究員 (70826370)
古賀 信也 九州大学, 農学研究院, 教授 (20215213)
|
Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥18,200,000 (Direct Cost: ¥14,000,000、Indirect Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
|
Keywords | 演習林 / 帝国大学 / 高等農林学校 / 南方軍政と司政官(司政長官) / ジャカルタ医大と軍政地教授 / ボゴール植物園 / 大陸研究院 / 公主嶺農事試験場 / 満鉄中央試験所 / 玄信圭 / 旧外地 / 水原高等農林学校 / 台北帝大理農学部附属農林専門部 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、「演習林」を通じて学問領域を横断的に、かつ大学・部局をも横断的に、しかも最終的には、各「帝国大学」と「内/外地演習林」との関係史を考究することによって、大学と演習林」の史的な連環を繙く作業である。演習林は大学組織としては<準部局>的に存在し、また広大な敷地と研究・実習用標本、そして植林/伐採にまつわる現業部門をも有した重畳的な組織である。本研究は演習林のこうした組織的特性から、狭義の「大学史」では取り扱いづらい「大学史料アーカイヴ」「技術史/技術官僚論」「水環境と地域史」「山林生態学」「災害/災害予防学」という文理両系に跨る各領域を統合した、新たな研究の地平を開こうとするものである。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は後半期に新型コロナ感染症が終息の傾向を顕著に表し始めたことから、本研究の眼目である海外調査を再開できたことがまずは特筆すべき事項である。研究代表者である永島は2度にわたり韓国(ソウル・釜山・済州)にて調査を行い、また研究分担者である古賀も韓国・慶尚国立大にて調査を実施している。かつ、永島と分担者の藤岡は、総合研究博物館の三島教授の協力を得て台湾大学図書館にて、今後の研究遂行上で核となりうる資料の収集を行った。かつ、研究分担者の通堂は引続き、京城帝国大学をはじめとする関連機関に関する資料収集と整理を継続している。 とりわけ、京城帝大・台北帝大・九州帝大における関係教員の人事情報を整理した結果、こうした諸機関から太平洋戦時下の「南方軍政」に派遣され、とくに旧「蘭印」(インドネシア)に「陸軍司政長官」「軍政地教授」などの身分でジャカルタ医科大学・バンドン工業大学・ボゴール植物園などに勤務した理化学系研究者の動向が「再発見」されつつあり、本科研のみならず、次なる共同研究の発展を期することが出来る重要な方向性を見出すことが出来た。 なお、ソウル大学山林科学部のメンバーとは、今年度から対面での交流が復活し、9月には福岡(九州大学伊都キャンパス)での共同研究会開催に漕ぎ着けている。かつ、国外研究協力者を委嘱している台湾大学教授(林学)も九州大学(伊都地区・宮崎演習林等)を訪問し、久闊を除すとともに、今後の研究発展に関して意見交換を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は昨年度までに比べると一定の成果を挙げているとはいえ、実質的には年度の後半にぞれは集中しており、一年を通じた進捗という面では大きく出遅れていると言わざるを得ない。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は最終年に入ることから、これまで収集した資料の効率的な利用を期した編集作業を重点的に行う。かつ、結果的に後回しになってしまっているが、国外での調査(特に台湾とインドネシア)を並行させつつ、引続き韓国・台湾の林学研究者との意見交換と資料の共有等を進め、最終的に国際研究集会等を開催して締めくくる予定である。さらにこうした成果を研究書として公刊する準備を進める。
|