Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
アイスランドは古地磁気を研究する上でユニークな場所である。氷河や河川に侵食された渓谷には、容易にアクセスできる数百もの溶岩が露出し、地溝帯に向かって緩やかに傾斜しており、過去の地球磁場の変動を復元するための理想的な候補地である。
昨年度までに、アイスランド西部のボルガルフィヨルズル地域にある Lundarreykjardalur 渓谷の 18 km の横断面に沿った 14 セクションの約 250 枚の溶岩からの古地磁気方位解析を完了させたため、同渓谷の南方に位置する Englandrhals 地域に分布する溶岩層序群から採取した試料の古地磁気方位解析に本格的に取り組んだ。各約40枚の溶岩からなるセクションEAとEBを対象とし、それぞれの溶岩からは複数個の試料を分析した。相対的に下位となるセクションEAにおいては、下部38枚の溶岩は全て正帯磁(N)であったが、上部4枚の溶岩には中間帯磁(I)が見られた。相対的に上位のセクションEBにおいては、下部から上部にかけて、3枚の溶岩は正帯磁(N)、4枚の溶岩は中間帯磁(I)、28枚の溶岩は正帯磁(N)、2枚の溶岩は中間帯磁(I)、4枚の溶岩は逆帯磁(R)であった。セクションEAの上部は、セクションEBの下部と対比できたため、2つのセクションを総合すると、下位から上位にかけてN(38枚)→I(4枚)→N(28枚)→I(2枚)→R(4枚)という極性変化が記録されていたことが分かった。1つ目の中間帯磁は地磁気エクスカーション、2つ目の中間帯磁は地磁気逆転を記録したものと推定される。セクションEAの最下部に近い溶岩からは、放射年代測定の結果として約290万年前という推定年代が得られたため、地磁気極性時間スケール(GPTS)と対照させると、この地磁気逆転はC2An.1n/C2r.2r (GPTS age, 2.595 Ma, ガウス・松山逆転境界)に対応すると考えられる。
これらの解析と並行して、Lundarreykjardalur 渓谷の 18 km の横断面に沿った 14 セクションの約 250 枚の溶岩からの古地磁気強度分析も進めた。
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