植生-エアロゾル-気候間の相互作用解明に向けた欧州北方林エアロゾルの吸湿性解析
Project/Area Number |
19KK0265
|
Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 63:Environmental analyses and evaluation and related fields
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
持田 陸宏 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 教授 (10333642)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大畑 祥 名古屋大学, 高等研究院(宇宙), 助教 (70796250)
松井 仁志 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (50549508)
|
Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2023-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2020)
|
Budget Amount *help |
¥18,200,000 (Direct Cost: ¥14,000,000、Indirect Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
|
Keywords | 有機エアロゾル / サンプリング / 吸湿性 / 森林 / 気候 / 北方林 |
Outline of Research at the Start |
陸域植生から大気に放出される揮発性有機化合物の一部は、光化学反応により生物起源有機エアロゾル(BSOA)となり、雲凝結核としての働きなどにより放射収支に関与し、気候ひいては陸域植生に影響を及ぼすというフィードバック機構を形作ると指摘されている。しかし、エアロゾルの放射影響に関わる有機エアロゾルの吸湿性の推定値には大きな幅があり、BSOAの吸湿性や、その雲粒生成への寄与には大きな不確かさがある。そこで本研究では、北方森林圏を対象としてBSOAの吸湿性とその全エアロゾルの吸湿性に対する寄与を定量する。そして、北方林におけるBSOAの放射への寄与を評価し、上記のフィードバック機構について考察する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度には、日本側の研究者がヒューティアラ森林フィールドステーションを訪問し、有機・無機エアロゾル成分の定量や有機エアロゾルの吸湿性パラーメータの解析を行うための大気エアロゾル試料を採取することを計画していたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため、年度内の訪問を見送ることとした。そして、これに代わり、ヒューティアラ森林フィールドステーションにおいて名古屋大学のハイボリュームエアサンプラをヘルシンキ大学の関係者が運用し採取する試料を用いて、本研究のエアロゾル化学組成・吸湿性の解析を行う方針に切り替えることとした。この準備として、ハイボリュームエアサンプラによる大気エアロゾルの採取を実施するための手順書の作成を進めた。また、この大気エアロゾル試料の採取のため、PM0.95(粒径が0.95マイクロメータ以下の粒子)を捕集するためのフィルタと、粒径が0.95マイクロメータよりも大きな粒子を除去するインパクタ用基材の前処理(加熱)を行い、また、それらを輸送・保存用の容器に入れる作業を行った。そのほか、有機エアロゾルの吸湿性パラーメータや他の情報を用いた放射影響の解析のため、全球エアロゾルモデルの改良について検討を進めた。大気エアロゾルの雲凝結核活性を評価する上では、エアロゾルに含まれる界面活性物質による表面張力低下が及ぼす影響が考慮の対象となり、これに関わる検討結果(都市エアロゾル試料を用いた結果)の会議における発表も行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大により、大気エアロゾルの採取のためのヒューティアラ森林フィールドステーションの今年度の訪問を見送ることとなった。これに伴い、採取する試料を用いる分析を次年度以降に行う方針に変更した。
|
Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの感染拡大に伴いヒューティアラ森林フィールドステーションにおける大気エアロゾル採取のための訪問が実現しておらず、当面は名古屋大学のハイボリュームエアサンプラをヘルシンキ大学の関係者が運用し採取する試料を用いて、本研究を進める計画に変更した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)