Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
口腔癌の標的化を月指した診断・治療法の開発を目的として、新たな口腔癌細胞に特異的な表面分子の同定するために、ファイバー改変型アデノウイルスAdv-FZ33と癌細胞に対する抗体ライブラリーを用いて、癌細胞に特異的な細胞表面分子をスクリーニング・同定と同時に高性能なモノクローナル抗体の樹立を実施した。抗体ライブラリーの作製:口腔癌細胞(ヒトHSC-2、HSC-3、OSC-70などの混合)でBa1b/cマウスを腹腔へ免役し、P3U1ミエローマ細胞と免疫マウスの脾細胞とをPEG法により細胞融合させ、腫瘍に対する抗体を産生するハイブリドーマ・ライブラリーを作製した。細胞融合後、抗体を含有する培養上清を回収し、以下のスクリーニングを行った。スクリーニングとハイブリドーマ・クローンの樹立:Adv-FZ33を用いて、抗体と腫瘍細胞と架橋することで、遺伝子導入効率が高まるような抗体のスクリーニングを行った。方法:96wellに播種した標的細胞(口腔癌細胞株)に抗体(ハイブリドーマの上清)を反応させる、その後レポーター遺伝子LacZを発現するAx3CAZ3-FZ33を感染させる。24時間後に、Chemiluminescent β-Ga1レポーター遺伝子発現アッセイを行い、LacZ遺伝子産物の発現量を評価する。コントロールに比べて100倍程度、遺伝子導入発現効率が高まっているクローンを選別する。アッセイは3回行い、擬陽性のクローンは除いた。単一のハイブリドーマから単一の抗体産生クローンを樹立するため、96wellを用いたハイブリドーマ細胞の限界希釈クローニングを行った。結果、Z33-Advを介した遺伝子導入が高効率なモノクローナル抗体を12種類樹立する事が出来た。今後、得られた抗体の抗原同定を行って行く。