Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本年度は,試作した能動光学カメラのハードウェアや光学系の問題点を考察し,それらの解決を図った.具体的には,カメラセンサのSN比不足やカメラ内部の光学系から生じる光学収差による光学特性の劣化や不均一性を課題とし,その改善を図った. カメラのSN比の問題に対しては,より高感度で高SN比のCCDセンサを用いることで解決を図った.センサの交換に伴い,カメラへの搭載部品の設計や同期回路の再設計などハードウェアの改変を行った.また,センサの変更に伴い,画像取り込みソフトウェアの改変を行った.提案する能動光学カメラは,主レンズを交換可能とするため,内部にリレーレンズ系を持つ設計であるが,従来の試作ではリレーレンズに単純な単レンズ2枚をもちいているため,球面収差や像面湾曲などの収差を生じていた.本研究が想定する画像復元問題においては,画像中のボケは均一であることを仮定するため,この収差はこれら応用において都合が悪い.また,像面湾曲は,画像の像高において合焦点位置が異なる現象で,奥行き復元の際に画像の推定奥行きが画像の位置によって異なるという問題を生じていた.すなわち,従来の試作では,これらの問題を無視するために,実際に撮像した画像の中心付近の一部しか用いることができず,画像の視野や解像度を犠牲にしてきた.本年度ではこの収差問題を解決するため,従来の試作光学系の解析を行い,どの素子でどのように収差が生じているかを特定した.これを基に収差を低減する最適設計を行い,このカメラ光学系の収差問題を解決した. 本挑戦的萌芽研究課題は本年度で終了であるが,このプロジェクトで達成された能動光学カメラを用いた実際の応用研究や画像復元アルゴリズムに関しては,本研究の拡張テーマである若手研究(A)"高度画像センシング"にて引き継ぐ.
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