Project/Area Number |
20656108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉本 諭 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (10171175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手束 展規 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40323076)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | エアロゾルデポジション / 積層膜 / 複合膜 / 高速成形 / 高周波 / 磁気特性 / 電磁ノイズ抑制体 / 透磁率 / コンポジット膜 / 共鳴周波数 |
Research Abstract |
目的:本研究では、高速で厚膜成形が可能なエアロゾルデポジション(AD)法にてコンポジット膜の高速成形を試み、マルチファンクショナル磁性厚膜の開発を目的とする。本年度は、強磁性粉末として飽和磁化の高いFe系合金粉末、絶縁性粉末としてアルミナを選び、両粉末を単数または複数のエアロゾル室、ノズルを用いて両相から構成される複合膜、積層膜を形成し磁気特性、高周波特性、電気抵抗を調べた。実験方法:エアロゾルチャンバーを強磁性粉用、絶縁粉用の2つを用意し、デポジションチャンバー内にもそれぞれ独立したノズルを設け、同時成膜または交互成膜により複合膜と積層膜を作成した。基板のスキャン速度、ガス種、ガス流量による噴射速度を制御することによって積層膜における各層の厚さを変化させた。得られた膜の磁気特性、電気抵抗、高周波得性、さらには電磁ノイズ抑制効果を測定し、複合化、積層化による高周波特性向上の可能性について検討した。 結果:得られた結果をまとめると以下のようになる。(1)搬送ガスにN2ガスを用いることにより、表面ラフネスが低下し、膜厚が均一、かつ層構造を有する厚膜が成膜できることがわかった。(2)Fe成膜と同時にノズル角度を傾けてアルミナを成膜することにより、薄いアルミナ層に隔たれた数μm以下のFe層から構成される10層以上からの積層膜を形成することに成功した。(3)結果的にこの積層膜では電気抵抗が高くなり、1GHz~10GHzにおいて反射係数S11が-10dB以下となり、反射が抑えられた。(4)さらにこの積層膜では電磁ノイズ抑制効果を示すΔPloss/Pinが0.6以上の値を示す結果が得られ、フェライトめっき膜、グラニュラー膜に匹敵するような特性が得られた。
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