エントロピー生成速度最大の原理に基づく散逸構造の時間発展の予測
Project/Area Number |
20840039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Mathematical physics/Fundamental condensed matter physics
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
伴 貴彦 同志社大, 理工学部, 助教 (60454485)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,276,000 (Direct Cost: ¥2,520,000、Indirect Cost: ¥756,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,716,000 (Direct Cost: ¥1,320,000、Indirect Cost: ¥396,000)
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Keywords | エントロピー生成速度 / 散逸構造 / 界面不安定性 / 非平衡開放系 / 長波短波共鳴相互作用 / 渦対 / 歳差運動 / 章動 |
Research Abstract |
非平衡開放系において、液滴に二つの推進力-一様流れと界面を通じて行われる物質移動-を印加すると、液滴内部に自己組織化された流れが発生し、液滴運動が推進力の強弱により、大きく変化することがわかった。この秩序だった運動に対する今年度に得られた研究成果は、大きく分けて以下の二点である。 1. 液滴内部に自発的に発生した流れが自己組織的に渦対に発展し、秩序運動が生まれ、液滴の運動を誘発する 2. 液滴内部の流れおよび液滴運動のエントロピー生成速度は熱力学力の増加にともない、増加した 1の秩序的な渦対の運動は、興味深い現象が多く、その内の一つに、渦対が液滴内部で、章動しながら歳差運動を行うという特異な流動現象を発見した。その運動様式は固定点を回転するコマの運動と類似しており、渦対でも剛体と同様な運動様式が発現することは特筆すべき点である。その運動メカニズムは、流体力学に基づく理論的に解析でき、実験結果と定量的に一致する計算結果が得られ、その成果を学術雑誌にて発表した。 2の液滴運動における時間発展を、熱力学的に解析した結果、測定した範囲においてその散逸構造は、熱力学力と熱力学流れに線形性を持ち、単純にエントロピー生成速度が計算できることが分かった。様々な運動様式を見せる液滴運動のエントロピー生成速度は、ある熱力学力における最大値を取ることが分かり、散逸構造の変化の予測に成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)