Project/Area Number |
20H00679
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1120:Literature, linguistics, and related fields
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
Mine Naomi 広島大学, 附属高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
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Keywords | 書く力 / 読書活動 / 読解力 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、高校生の高い不読率を改善するために、学校での限られた時間内で読書への興味・関心を広げてその必然性を感じられるような取り組みをどのように積み重ねていくと効果があるかを探るものである。本がすぐ手に取れる教室の環境づくり、多くの視点を与える良書の選定、読書活動と組み合わせた国語科学習のあり方、書く力を向上させる読書活動のあり方、学校図書館との協力体制など、高校2年生を対象にして一年間を通して取り組みの効果を探っていく研究である。
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Outline of Final Research Achievements |
高2対象クラス40人では50%が1月0冊の不読の傾向にあった上、学校の図書室も1年に1回も利用しない生徒は47%もいた。新書を教室に置いたり、授業で書く活動を組み入れ、11月と1月に実施した意見文2つを構成・根拠・主張の3観点のルーブリック評価に従って採点し、データ分析をした。 実施時期による有意な差は見られなかったが、3観点の評価とも向上した生徒は高い読解力を有し、評価を上げようと意欲的だったり、枠を与えなくても自分の意見が述べられた。観点の評価が低下した生徒は読解力が少し不足しており、枠を与えた方が書き易い、独善的意見になる傾向があった。生徒実態に応じた指導が書く力の向上には必要である。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
対象人数は1クラスと少ないものの、高校2年の読書実態における1年間の変化を探り、高校生の多忙さ、なぜ不読なのか、学校の図書室利用をしない理由がはっきりした点と、読書の時間が取れない場合、学校で質のよい文章を読ませる試みをしたり、読書を促す課題を出した結果、ルーブリック評価のデータ分析により、書く力がある生徒、劣っている生徒の傾向がわかった点は大きいだろう。 また、従来ある作文のルーブリック評価は煩雑なものが多いが、構成・根拠・主張の3観点に絞ったルーブリック評価だと、つける教員にとっても簡潔であり、それはすぐ返却できることにも繋がり、生徒の意欲を増すものともなる点で新しい提案と言える。
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