Project/Area Number |
20H00707
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1160:Sociology, psychology and related fields
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Research Institution | 大阪市立加島小学校 |
Principal Investigator |
SANADA Shigeto 大阪市立加島小学校, 小学校教員
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥430,000 (Direct Cost: ¥430,000)
Fiscal Year 2020: ¥430,000 (Direct Cost: ¥430,000)
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Keywords | 協同学習 / ソーシャルサポート / 協同作業認識 / 被受容感 / 児童同士の相互作用 / 主体的・対話的で深い学び |
Outline of Research at the Start |
協同学習の効果がうまれるためには児童同士の相互作用を促進する必要があるが, そのための要因を明らかにすることは, 主体的・対話的で深い学びを実現するために学習指導に取り組む教員が, 協同学習を実践する際に有用な視点となる。そこで、本研究では, 小学校で協同学習プログラムを実施し, 授業場面におけるソーシャルサポートが協同作業認識と児童同士の相互作用に及ぼす影響を検討する。
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Outline of Final Research Achievements |
本研究では,児童の被受容感,ソーシャルサポートと協同作業認識に着目して,協同学習の導入が児童同士の相互作用に及ぼす影響を検討した。その結果,協同学習の導入が児童の被受容感と評価的サポート,情緒的サポートを高めること,また,協同作業認識の個人志向を低減することが示された。また,共分散構造分析の結果,ソーシャルサポート,被受容感,協同作業認識の協同効用から児童同士の相互作用に有意な正のパスが認められた。協同学習の導入によって,仲間からのソーシャルサポートを知覚し,それが,被受容感や協同作業認識,そして児童同士の相互作用に影響を及ぼす可能性が示唆された。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
学習指導要領の趣旨の実現に向けた個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に関する参考資料(文部科学省,2021)では,主体的・対話的で深い学びの実現に向けて「協働的な学び」の効果を高めるためには,児童生徒が違いを認めて協力し合うこと,児童生徒同士の学び合い,他者とともに問題の発見や解決の挑む授業展開などの視点から授業改善を図ることの重要性が述べられている。本研究で明らかになった児童同士の相互作用に影響を及ぼしているのは,ソーシャルサポートや被受容感,そして協同作業認識であるという知見は,主体的・対話的で深い学びの実現に取り組む教員が協働的・協同的な学びを実践する際に有用な視点となるだろう。
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