Project/Area Number |
20H00837
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1190:Special needs education-related
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Research Institution | アルキナート合同会社 |
Principal Investigator |
Tokunaga Takashi アルキナート合同会社, 技術責任者
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
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Keywords | 先天盲 / 色概念 / ハプティクス / 触覚 / 視覚 / 特別支援教育 / 色 / 全盲 / 色彩 / 視覚障碍 |
Outline of Research at the Start |
この研究では、「先天盲の色概念構築手法開発」で有用と思われる基礎的事項を明らかにする。 具体的には、晴眼者が色を知覚する際の心理的三要素である色相・明度・彩度のそれぞれについて、「周囲の物体色を色相・明度・彩度の三要素に分解してアナログ的に触覚に伝達する装置」を用いて、先天盲の方が既に持っているそれぞれの要素の概念が晴眼者と同じか否か、異なる場合はどのような特徴を持っているのかを明らかにすると共に、どうしてそのような相違が生じたのかを調査する。
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Outline of Final Research Achievements |
先天盲の色概念構築手法を開発する際に有用となる知見を得ることを目的とし,晴眼者に「色情報を触覚に伝達する装置」を使用してもらい,視覚以外から色情報を認識してもらって観察した. 色の認識には,装置使用の習熟度と共に,色の三属性(色相,明度,彩度)についての知識の有無が大きく影響するように見えた.装置を固定した状態で試料の方を動かすと読み取りが困難となる傾向がみられ能動的な色情報の読み取りが重要であることが観察された.色概念構築手法を開発する上では,これらに留意することが必要と思われた. 晴眼者側に混色系と顕色系の知識の混同がみられ,将来的に先天盲の方との意思疎通する際の障害になることが懸念された.
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
先天盲の方々は,視覚によって直接色を認識することが出来ないため,これまでは主に言葉によって色を学習してきた.そのため本来連続的アナログ的な変化をする色についてデジタル的離散的な理解となってしまう傾向があった. 情報伝達手段の高度化によって色情報を白黒化や言語化せずに画像や映像のままやり取りする事が増えた現代において,先天盲の方も晴眼者と同じ色概念を共有して色情報を用いてコミュニケーションが取れるようになることは,ノーマライゼイション推進の観点からも社会に有用であると思われる. 本研究では,先天盲の方に色概念を構築する手法を開発するにあたって有益となる知見を得ることが出来た.
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