Project/Area Number |
20H01023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3180:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
Suzuki Koji 浜松医科大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
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Keywords | マイクロRNA / オピオイド / トラマドール / マイクロRNA / CYP2D6 |
Outline of Research at the Start |
弱オピオイドであるトラマドールはがん性疼痛における初期治療薬として頻用されている。しかし、その臨床効果の個人差が大きいことから、強オピオイドへの適切な切替時期の見極めが困難であることが臨床的課題となっている。 近年、オピオイドの神経伝達や耐性発現に生体内マイクロRNAが関与していることがin vitroで証明されている。しかし、がん患者においてオピオイド投与後の血中マイクロRNAの変動と臨床効果との関係については明らかでない。 本研究では、血中マイクロRNAに着目したトラマドールの個別化投与設計法の確立を目指す。
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Outline of Final Research Achievements |
近年、オピオイドの神経伝達や耐性発現に生体内マイクロRNAが関与していることがin vitroで証明されている。しかし、現状、オピオイド投与後の血中miRNAレベルの変動と臨床効果との関係について評価した報告はなく、血中miRNA発現上昇の臨床的意義や新規バイオマーカーとしての有用性は明らかではない。本研究では、トラマドールの代謝酵素であるCYP2D6の発現調整への影響が知られているmiR-370-3pについて、その血清中相対値とN-脱メチルトラマドールの血漿中濃度との間に関連性があることが示唆された。血中miR-370-3pがCYP2D6の代謝能の個人差を反映しうる可能性が考えられた。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
トラマドールは初期のがん性疼痛に対して頻用される弱オピオイド鎮痛薬である。しかし、その臨床効果には大きな個人差が存在することが知られている。その要因の一つとして、トラマドールの活性代謝物の生成に関与するCYP2D6の代謝能の個人差が挙げられる。 本研究は、CYP2D6の代謝能の個人差を予測するためのバイオマーカーとして血中マイクロRNAを測定することの有用性について評価したものである。 マイクロRNAを用いた薬物代謝能の予測は、トラマドールの最適投与法の設計に寄与する。
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