Project/Area Number |
20H01041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3180:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
KAYANO Masahumi 徳島大学, 病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
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Keywords | ドキソルビシン / 心毒性 / 医療ビッグデータ / 医療ビッグデータ解析 |
Outline of Research at the Start |
申請者はインシリコ解析を用いて、ドキソルビシン誘発心毒性に対する予防効果を持つ可能性のある既存承認薬剤を見出した。本研究では、それらの薬剤の心毒性抑制の作用機序を明らかにすることによって、ドキソルビシン投与患者に対する心毒性予防薬の開発につながる基礎的知見を集積する。
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Outline of Final Research Achievements |
本研究はドキソルビシン誘発心毒性に対する新規予防薬候補の探索を目的に行った。 遺伝子発現データベースであるGEOおよびLINCS、さらに副作用自発報告データベース(FAERS)を用いたビッグデータ解析により、ドキソルビシン誘発心毒性の予防薬候補として免疫抑制剤シロリムス、胃腸薬モサプリドが抽出された。ドキソルビシン誘発心毒性モデルマウスを用いた解析から、シロリムス及びモサプリドはドキソルビシン誘発心毒性に対して有効である可能性が示唆された。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
ドキソルビシン誘発心毒性の発現によって治療の変更や中止を余儀なくされるほか、患者の予後が不良(3年生存率は約50%)となることが知られている。しかし、現在までその予防法は確立しておらず、ドキソルビシン誘発心毒性の予防法、治療薬の開発は急務である。 本研究の結果、ビッグデータ解析により抽出された免疫抑制剤シロリムス、胃腸薬モサプリドがドキソルビシン誘発心毒性に対して有効である可能性が示唆された。薬物動態・製剤情報が熟知されており、安全性が高い既存承認薬の有効性を証明した本研究成果は、迅速に臨床応用できる可能性が高い点で、非常に有意義である。
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