Project/Area Number |
20H01046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3180:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
Ushio Soichiro 岡山大学, 大学病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
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Keywords | せん妄 / アストロサイト / GABA / トランスポーター |
Outline of Research at the Start |
せん妄は、見当識障害に加え幻視・幻覚など精神症状・行動異常を特徴とする状態を示す。せん妄の発現は、基礎疾患への悪影響、死亡率の増加、入院期間の延長、介護・看護者への負担など臨床上大きな問題となる。我々は、炎症病態時において睡眠・抗不安作用を持つベンゾジアゼピン(BZ)作動薬の感受性が亢進することを明らかにした。また、これまで報告より炎症病態時におけるBZ受容体の感受性亢進にはGABA神経を介したアストロサイトが関与することが示唆される。そこで、せん妄の発現メカニズムの解明の基盤研究として、本研究では炎症病態時の脳内グリア細胞であるアストロサイトの機能変化を明らかとする。
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Outline of Final Research Achievements |
せん妄は、見当識障害に加え幻視・幻覚など精神症状・行動異常を特徴とする状態を示し、ベンゾジアゼピン受容体作動薬などの中枢神経系作用薬の内服がせん妄の直接因子となることが報告されている。本研究では、せん妄の発現メカニズム解明の基盤研究として、炎症病態時の脳内アストロサイトの機能解析を行った。その結果、炎症病態時にアストロサイト上に発現しているGABA再取り込みトランスポーター(GAT-3)のmRNAの低下が認められた。本研究により炎症病態時における中枢神経障害には、GABAトランスポーターの発現低下が関与することが示唆された。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
せん妄の発現は、基礎疾患への影響、死亡率の増加、介護・看護者への負担が臨床上大きな問題となる。せん妄の発現機序は明らかとなっておらず、有効な対策や予防策は確立されていない。本研究の遂行により、せん妄の発現機序が明らかとなれば、せん妄治療薬の探索の基盤となり、臨床現場におけるせん妄対策に大きく貢献すると考える。
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