Project/Area Number |
20H01086
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3190:Biomedical structure and function, pathology, infection/immunology, and related fields
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
Kizu Yumi 大分大学, 医学部, 医員
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
Fiscal Year 2020: ¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
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Keywords | 鼻腔投与 / ワクチン / インフルエンザ / ウイルス / インフルエンザウイルス / クロスプロテクション |
Outline of Research at the Start |
インフルエンザワクチンは次年度の流行予想を行い推奨株が決定される。予想と異なった株型が流行した場合有効性が低下するが、インフルエンザウイルスワクチンには異なる株型においても中和抗体を産生するクロスプロテクションという効果がある。アジュバント付加型ワクチンには接種ワクチンに対する特異的抗体の産生増強のみならず、非特異的な免疫反応の誘導につながるといわれている。そこでこれまで認可されていないアジュバント付加鼻腔投与インフルエンザワクチンを使用し、ワクチンとして接種した株型と異なるウイルス感染を行いクロスプロテクションの効果について検討を行う。
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Outline of Final Research Achievements |
Balb/cマウスにワクチンとして摂取する株型とは異なるタイプの致死的ウイルスを投与した。実験動物はBALB/cマウスを用いた。ワクチンとしてH1N1型:A/California/09とH3N2型:A/Hong Kong/14の2種類のリコンビナントヘマグルチニンを用い、アジュバントはAlumとCpGを使用した。ワクチン投与3週間後にH1N1型:A/Puerto Rico/8/1934 (PR/8)を投与した。致死的ウイルス感染後の体重減少はサブタイプが同系のワクチンであるH1N1型を2回投与した群で最も少なく、感染後1週間後から他群よりも早く体重の改善を認めた。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
投与ウイルスと同型のH1N1型ワクチンを2回投与した群では鼻腔でのIgG抗体誘導増強が起きていたが、血清内では意外にIgGの誘導が少ないことがわかった。その代わりにリンパ節や肺、脾臓といった他の臓器で他群よりも強い免疫細胞の誘導が起きており、これが致死率や体重減少の低下に寄与したと考えられた。 有効な鼻腔投与ワクチン作成のためには少なくとも感染株と同型であるワクチン接種が必要である可能性が示唆された。この基礎的研究の結果は今後、新たなインフルエンザウイルスワクチン作成ための有効な指標となる可能性がある。
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