Project/Area Number |
20H01111
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3210:General internal medicine, organ-based internal medicine, internal medicine of the bio-information integration, and related fields
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
Watanabe Chisato 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 特任助手
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 –
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
|
Budget Amount *help |
¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
|
Keywords | 血管新生 / 血管内皮細胞 / 出血 |
Outline of Research at the Start |
血管内皮細胞増殖因子VEGF-Aとその受容体VEGFR2は腫瘍血管新生に中心的な役割を果たすが、抗VEGF-A抗体が腫瘍血管新生を完全に阻害できないことが癌治療における課題であった。これまで申請者らは、ヒト血管新生に寄与する新規遺伝子を網羅的に探索し、Exoc3L2遺伝子を見出した。Exoc3L2 KOマウスは出血像を呈しながら胚致死となることがわかったため、Exoc3L2がカドヘリンタンパク質などを介した細胞間接着に関与しているという仮説を立てた。そこで本研究は、血管内皮細胞同士の接着や平滑筋細胞との接着におけるExoc3L2遺伝子の機能を明らかにすることを目的とする。
|
Outline of Final Research Achievements |
本研究では、血管内皮細胞同士の結合や平滑筋細胞との結合におけるExoc3L2遺伝子の機能を、血管内皮細胞特異的cKOマウス胚および培養血管内皮細胞を用いて明らかにすることを目的とした。血管内皮細胞特異的Exoc3L2 cKOマウスは胎齢15日目頃に出血像を呈しながら致死となるが、出血と同時に心臓発生に異常があることが判明した。また、培養血管内皮細胞においてExoc3L2をノックダウンすることを試みたが、培養血管内皮細胞におけるExoc3L2の発現が低く、いまだノックダウンはできていない。
|
Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
腫瘍組織では異常に亢進した血管内皮細胞の増殖・遊走が見られ、そのような血管は構造が脆弱で容易に出血することが知られている。血管新生はもともと腫瘍の発育における栄養血管の新生という観点で研究が進行し、その後、胎生期および病態時の両面から研究が発展してきた。正常血管と異常血管では増殖能や形態などが異なるものの、両者の血管新生制御機構は共通 している部分が多い。したがって、Exoc3L2 の胚発生時の機能を解明することで、腫瘍血管の理解やがんの治療法の開発に繋がることも期待される。
|