Project/Area Number |
20H01229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01080:Sociology of science, history of science and technology-related
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Research Institution | Okinawa International University |
Principal Investigator |
市川 智生 沖縄国際大学, 総合文化学部, 准教授 (30508875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福士 由紀 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (60581288)
平体 由美 東洋英和女学院大学, 国際社会学部, 教授 (90275107)
星野 高徳 琉球大学, 国際地域創造学部, 准教授 (00749260)
戸部 健 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (20515407)
前田 勇樹 沖縄県立芸術大学, 芸術文化研究所, 研究員 (00867731)
井上 弘樹 東京医科大学, 医学部, 講師 (40868527)
趙 菁 金沢大学, 外国語教育系, 教授 (50345641)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2020: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
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Keywords | 健康の歴史 / 感染症 / 公衆衛生 / 医学史 / 東アジア / 健康観 / 養生 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、従来の医療社会史の中心的課題であった感染症対策ではなく、近代化の過程において健康とされる状態がどのように認識されてきたのか、すなわち「健康観」の歴史的解明を目標としている。日本(アイヌおよび琉球・沖縄を含む)、中国(上海、天津)、植民地統治期および戦後の台湾と朝鮮・韓国がその対象である。歴史資料の収集・検証とこれまでに利用してきた感染症関係資料の再検証をもとに、左記の地域を専門とする研究者が共同で歴史研究を実施する。政治、文化、社会経済、自然環境などに影響された多様な「健康観」形成の歴史を明らかにし、現代社会への継承のあり方まで特定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本、中国、台湾、朝鮮・韓国の近代化の過程における「健康観」の歴史的解明を目標とし、歴史資料の収集・検証とこれまでに利用してきた感染症関係資料の再検証をもとに、各地域を専門とする研究者が共同で歴史研究を実施する。 今年度は、代表者・分担者・協力者による研究会を2度開催した。第1回(2022年7月)は、メンバー全員が研究の進捗状況を報告する会とした。内容は次の通りである。前田勇樹「明治期沖縄の衛生と水」、星野高徳「戦後沖縄県における寄生虫病対策の変遷」、戸部健「嗜好品と健康飲料のあいだ」、趙菁「養生書・衛生書における睡眠養生の変遷」、平体由美「「戦前の状態への復帰」と「近代公衆衛生の確立」との間」、福士由紀「移民と健康:満洲の食と栄養」、Bay Alexander「戦後の赤痢疫学と予防」、井上弘樹「村造りと寄生虫症:1940年代後半から1950年代初頭の滋賀県朽木村」、市川智生「戦後沖縄における乳児保育とメディア」。また、第2回(2023年1月)は、次の3名の報告会とした。Bay Alexander「戦前及び戦時中の国民保健調査:民間医療と国力」、Kim Youngsooo「1930-40年代植民地朝鮮における天然痘流行の統制と国民保健」、平体由美「アメリカ人看護アドバイザーと神奈川、高知、沖縄」。2回の研究会を通して、東アジアにおける「健康観」の変容について、地域および時代の差異を踏まえた議論を行うことができた。 また、2022年11月にはYonsei Unviersity(韓国)のInstitute for History of Medicine主催の研究会"Modernity and Health in East Asia"に参加し、本科研から3名が報告を行った。食生活と健康・感染症、栄養問題の歴史などをテーマに韓国側の研究者との議論を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度の研究開始から一貫して新型コロナウイルス感染症の流行の影響により、国内・海外での資料調査が困難となっている。今年度は唯一、分担者がアメリカに渡航し調査を行うことができた。また、沖縄において研究会を2回開催し、ソウルでの共同研究会に参加するなど、状況は好転しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究会はオンラインと対面の併用など、研究者が参加しやすい方法を選択して進める。最終年度は、研究成果を一般向けにわかりやすく提示するシンポジウムを開催することを検討する。
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