A basic study on the origins and political economy of early Maya civilization
Project/Area Number |
20H01343
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03050:Archaeology-related
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
青山 和夫 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (70292464)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
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Keywords | マヤ文明 / 文明の起源 / 政治経済組織 / アグアダ・フェニックス遺跡 / 石器 / 戦争 / モニュメント建築 / 農耕定住 / 比較考古学 |
Outline of Research at the Start |
従来のマヤ文明研究では主にマヤ文明発展期(前700~後1000年)に焦点が当てられてきたため、マヤ文明黎明期(前1200~前700年)の詳細については良くわかっていない。本研究は、メキシコのアグアダ・フェニックス遺跡で広範な発掘区を設定して層位的発掘調査を実施し、石器、土器、その他の全出土遺物及びモニュメント建築の出現と変容の詳細な分析を通して、マヤ文明の起源と黎明期の政治経済組織を実証的に解明する。石器分析では属性分析、高倍率の金属顕微鏡による石器の使用痕分析及びハンドヘルド蛍光X線分析計による黒曜石製石器の産地同定を行う。本研究は、世界的にも未発達な当該研究分野に大きく貢献できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、マヤ文明黎明期に建造されたアグアダ・フェニックス遺跡の神殿ピラミッド跡、支配層住居跡、農民住居跡や各建造物跡の周囲を対象に広範な発掘区を設定して層位的に全面発掘調査を行い、石器、土器、その他の全出土遺物及び神殿ピラミッドのようなモニュメント建築の出現と変容の詳細な分析を通して、まだ十分に解明されていないマヤ文明の起源と黎明期の政治経済組織の詳細を実証的に明らかにすることである。新型コロナウイルス感染の蔓延のために、2020年度に引き続き2021年度もメキシコに調査に行けなかった。ピンチをチャンスに変えるべく、これまでの研究成果を論文や本としてまとめることに力を注いだ。最も大きな研究活動として、単著者『マヤ文明の戦争:考古学から辿る痕跡と盛衰』の原稿を完成させた。本書は、考古学から戦争の痕跡を通時的に辿り、マヤ文明の戦争が社会の複雑化に果たした役割と戦争の性格を論じてマヤ文明の盛衰と実像に迫るものである。これまでに先スペイン期のメソアメリカやアメリカ大陸の戦争を扱った論文集が英語で出版されている(たとえば、Brown and Stanton 2003; Morton and Peuramaki-Brown 2019; Nielsen and Walker 2009b; Scherer and Verano 2014)。9世紀前後のいわゆる古典期マヤ文明の衰退と戦争に関する論文集もある(Iannone et al. 2016)。ところが不思議なことにマヤ文明の戦争を通時的に論じた単著は国内外のいかなる言語でも書かれていない。本書は世界で初めてマヤ文明の戦争を通時的に論じる単著書であり、2022年度に京都大学学術出版会から出版される。査読論文としては、松木武彦と共著で「古墳文化とマヤ文明:比較考古学研究事始」を 『文明動態学』創刊号に出版した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染の蔓延のために、メキシコの現地調査を実施できなかったが、ピンチをチャンスに変えるべく京都大学学術出版会から出版する単著書の原稿や査読論文を完成することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
京都大学学術出版会から刊行する単著者『マヤ文明の戦争:考古学から辿る痕跡と盛衰』の初校、再校、三校の校正を行い、2022年内に出版する。6月にメキシコの現地調査を実施して、石器の属性分析を行い、石器の製作技術や空間・時間分布について明らかにする。支配層と農民の手工業生産及びチャート製・黒曜石製武器の機能を復元するために、高倍率の金属顕微鏡による石器の使用痕分析を実施するが、そのための石器サンプルを日本に持ち帰るための手続きを行う。メキシコ高地・グアテマラ高地産黒曜石の遠距離交換の通時的な変化を検証するために、ハンドヘルド蛍光X線分析計による全黒曜石製石器の産地同定を行うが、そのための黒曜石製石器のサンプルを日本に持ち帰るための手続きも行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(16 results)