Hg・Pb・Al曝露は非認知及び前頭葉機能発達に影響するか?-思春期までの追跡-
Project/Area Number |
20H01664
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Kokugakuin University Hokkaido Junior College |
Principal Investigator |
草薙 恵美子 國學院大學北海道短期大学部, その他部局等, 教授 (90341718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 信子 札幌大谷大学短期大学部, その他部局等, 教授 (20320575)
高橋 義信 札幌医科大学, 医療人育成センター, 准教授 (30226906)
中村 光一 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (50580932)
八若 保孝 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (60230603)
森口 佑介 京都大学, 文学研究科, 准教授 (80546581)
高橋 文 北海道情報大学, 医療情報学部, 教授 (50736098)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2020: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
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Keywords | 気質 / 思春期 / 金属暴露 / 実行機能 / 前頭葉機能 / 運動発達 / 家庭環境 / 問題行動 / 金属曝露 |
Outline of Research at the Start |
近年、発達障害児が増加している。本障害の認知度上昇、診断基準の変更、診断の低年齢化が原因ともいわれるが、これら説明率は約半分に過ぎず、残りの増加原因は明らになっていない。現在リスク要因の一つとして挙がっている金属暴露に着目し、疾患・障害の発現以前に子どもの非認知能力である気質や脳機能に影響が及ぶ可能性を仮定し、これまで幼児期及び学童期の子どもの縦断研究を実施してきた。これら対象者を追跡し、急激に心理・脳機能に変化が生じる思春期において気質、問題行動、実行機能、脳前頭葉機能、金属暴露量を再度測定し、これら心理・脳機能特性に及ぼす金属暴露の影響を検討し、同時に金属暴露源についても調査を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナ感染拡大の影響により心理実験の実施が遅延していたが、参加承諾の得られた思春期協力者の心理実験並びに毛髪、脱落乳歯、家庭の水道水の回収を令和5年3月に終えることができた。また一部の試料を除き、思春期に回収した脱落乳歯と水道水の金属測定も3月までに終了した。 胎・乳児期の金属暴露量の指標として脱落乳歯エナメル質中の金属濃度を用いて、子どもの幼児期及び学童期気質気質達への影響を因子の下位尺度も含めて解析を行った。その結果、あるパターンが見出された。外向性・高潮性(ES)因子尺度及びその下位尺度に関しては、毒性金属は正の、必須金属は負の有意な関連が多く見られ、例えば、アルミニウムはESや「強い刺激への快」との間に、またカドミウムは「活動性」との間に正の関係があった。一方必須元素のマンガンは衝動性と負の関係があった。反対にエフォートフル・コントロール(EC)因子尺度やその下位尺度はマグネシウム以外の必須金属と正の関連性が、アルミニウム以外の毒性金属、例えば鉛は知覚的敏感性とは負の関連性が見られた。この結果は幼児期毛髪中鉛との関連性と一貫していた。 金属暴露量の安定性を検討するため、脱落乳歯中及び幼児期・学童期の毛髪中の同一金属濃度の間の関係を検討した。幼児期と学童期の毛髪中のナトリウム、アルミニウム、マンガン、銅、水銀、鉛の濃度は中程度の高さの相関値を示した。また、水銀濃度に関しては学童期の約半数の子どもの毛髪水銀濃度が1 micrograms per gramを超えていた。Al以外の金属は乳歯と毛髪中の同一金属量との間に有意な関係がなかったが、毛髪が金属と親和性の高いシステイン残基を含むケラチンを多く含むのに対して、乳歯の構成成分は殆どリン酸カルシウムであるため生体組織への金属の取り込みやすさが異なるため、また形成時期が違うためではないかと思われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症の拡大による移動制限、また子どもや家族の感染、さらに保護者の職場での県外者との接触禁止等により、心理テスト実施は当初の予定より後にずれ込んだ。また、その遅れに伴って心理テスト協力者の年齢が上がったため、高校受験を控えた子どもの心理テストの日程調整が難航したことも、遅れが生じた一因である。そのため心理テスト時に回収予定の子どもの毛髪、脱落乳歯、家庭の水道水等の回収も遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
脱落乳歯や水道水の金属濃度の測定は一部のサンプルを除いて終了したが、思春期の子どもの心理等の実験及びその際に行った毛髪、家庭の水道水の回収が終了したのは令和5年3月であるため、思春期子どもの毛髪中の金属濃度及び一部の家庭の水道水中金属濃度を測定する必要がある。 心理・運動実験で得られた粗点の評価点への換算や、脳活動や実行機能のデータ化、及び紙面調査票回答入力をする。また、心理実験時に回収した食事調査票回答入力と子どもの栄養素摂取量推定値の算出を業者に委託する。 上記の思春期データをこれまでの幼児期及び学童期の縦断データに連結し、子どもの気質、実行機能、脳活動、運動等への金属曝露並びに養育行動を含めた家庭環境の影響についての解析を進め、国内外で成果を発表する計画である。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)
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[Presentation] Level of Metals in Deciduous Teeth and the Development of Children’s Temperament2023
Author(s)
Kusanagi, E., Nakamura, K., Yawaka, Y., Suzuk, S., Takeda, N., Hoshi, N., Takahashi, N., Chen, S.-J., & Moriguchi, Y.
Organizer
Society for Research in Child Development 2023 Biennial Meeting
Related Report
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[Presentation] Effects of the Home Environment, Exposure to Metals, and Food Nutrition on Temperament of Japanese Children2021
Author(s)
Hoshi, N., Moriguchi, Y., Kusanagi, E., Takamura, H., & Takahashi, Y.
Organizer
The 32th International Congress of Psychology
Related Report
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