Project/Area Number |
20H02315
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23020:Architectural environment and building equipment-related
|
Research Institution | Niigata Institute of Technology |
Principal Investigator |
富永 禎秀 新潟工科大学, 工学部, 教授 (00278079)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 賢次 新潟工科大学, 工学部, 准教授 (20715180)
涌井 将貴 新潟工科大学, 工学部, 准教授 (40778205)
本吉 弘岐 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 雪氷防災研究部門, 主任研究員 (70571462)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2021: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
Fiscal Year 2020: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
|
Keywords | 雪氷物理モデリング / 建築都市 / 積雪量 / ハイブリッド制御 / 積雪分布 / モデリング / CFD / 克雪建築 / 設計支援 / 数値流体力学 / 熱収支解析 / 建築・都市空間 / 都市・建築 |
Outline of Research at the Start |
毎冬多くの死傷者を出している雪処理中の事故やそれらに伴う負担を低減するためには、屋根勾配や隣棟間隔等の建築都市形態の工夫によるパッシブな手法とエネルギーを利用した融雪システムによるアクティブ手法の両面から積雪量の削減方法を整備していく必要がある。本研究では、CFD(Computational Fluid Dynamics)や熱収支解析等の雪氷物理モデリングに基づくシミュレーションによって、建築・都市空間の積雪深や雪荷重の削減方法を提案・評価し、パッシブ・アクティブを組み合わせたハイブリッド制御によって建築都市の積雪量を最小化する方法を研究する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
建築都市を対象とした雪氷物理モデリングの精度向上を図るため、昨年度に引き続いて、特に①降雪・飛雪過程(風と雪の相互作用)のモデリング、②自然融雪過程のモデリングに力点をおいて研究を進めた。 ①はCFDを用いた風による屋根雪荷重偏分布の基本的なモデリング手法であり、前科研費の成果として既に確立されている。しかしながら、基本的に定常解析を行っており、積雪面形状の変化が流れに及ぼす影響は考慮できていなかった。この課題に対して、本年度は、Dynamic meshと呼ばれる手法を用いて、各時間stepにおける積雪深変化に基づいてメッシュを自動的に再生成し、次stepの気流解析及び飛雪解析を行う手法を開発し、屋根雪分布予測における有効性を検証した。昨年度の2次元屋根モデルを拡張し、3次元切妻屋根モデル、建物群モデルに適用した。②については、気象データと熱収支解析に基づく雪荷重予測モデルを屋根雪に適用できるように改良し、観測用建物モデルの積雪重量データとの比較によりその精度を検証した。 冬期には、これまでの観測と継続して、科研費研究の一環として防災科学技術研究所・雪氷防災研究センター(長岡市)に設置した準実大スケール建物モデルを引き続き活用し、積雪深、積雪荷重及び融雪量等のフィールド実測調査を行い、基本的データを採取した。赤外線距離計を利用した積雪分布の測定も同時に行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね予定通りの進捗状況であったと考えている。Dynamic meshと呼ばれる手法を用いて、各時間stepにおける積雪深変化に基づいてメッシュを自動的に再生成し、次stepの気流解析及び飛雪解析を行う手法を開発し、屋根雪分布予測における有効性を検証した。昨年は2次元屋根モデルで基本的な検討を行ったが、今年度は3次元の切妻屋根住宅モデルや建物群モデルに拡張し、その精度を検証した。また昨年度に構築した気象データと熱収支解析に基づく雪荷重予測モデルを屋根雪モデルに適用可能な形に拡張し、その検証作業を進めた。 さらにモデル検証用データ収集のためのフィールド実測調査を、長岡市の防災科学技術研究所・雪氷防災研究センターの露場において引き続き実施した。今冬の降積雪状況は、昨年に比べると小雪であったが、集中的な降雪があり、多様な降雪時の屋根積雪重量の貴重な観測結果を得た。これらの蓄積されたデータは今後の研究に大いに活用できると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
基本的には、当初計画の方法で研究を推進する予定である。これまでの積雪分布モデリングの研究成果の、より複雑な建物形状や気象条件への適用性を確認し、必要な修正を加える。またこれまでの成果を基に、複雑な建物群を対象として、パラメトリックスタディによる感度解析を行い、積雪分布の予測ツールの完成度を高める。 またモデリング精度を検討するためには、観測結果との比較・検証が不可欠である。その姿勢を堅守して、信頼性の高い実験か屋外観測を実施することによって、基礎的なデータも蓄積していきたい。
|